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 リレーショナルデータベースを扱っていく中では、さまざまなキーワードが登場します。どこかで聞いたことのある単語、聞きなれない単語、さまざまあるかもしれませんが、まずはこれら基本キーワードをおさえておくことにしましょう。

データベースの構成要素

 繰り返しますが、データベースとはなにかしらのデータを蓄積した集合体です。そして、リレーショナルデータベースにおいては、関連するデータをすべて、テーブルと呼ばれる2次元の表に格納します。テーブルとは、Microsoft Excelなどの表計算アプリケーションで扱うワークシートのようなものだと思っていただいても良いかもしれません。やや雑駁とした説明ですが、データベースとはテーブルの集合体なのです。

 テーブルの横1列の行のことをレコードと言い、レコードに含まれる個々の項目(縦の列)のことをカラムまたはフィールドと言います(図1)。

図1●データベースの構成要素
図1●データベースの構成要素

 もっとも、表計算アプリケーションとデータベースとでは決定的に異なる点もあります。それは、データベースではそれぞれのカラムにどのようなデータをセットするのかをあらかじめ決めておく必要があるという点です。

 たとえば、アドレス帳を管理したテーブルに「誕生日」という列があったとします。あるレコードでは「1999年12月04日」という文字列でセットされているのに、あるレコードでは「1985/08/05」のような形式でデータがセットされているとしたらどうでしょう。また、「子供の数」という列があったとしたとき、あるレコードには「なし」と文字列がセットされており、あるレコードには「0」とセットされているとしたら?

 このようなデータの不揃いは、検索時に意図したデータの抽出ができなくなってしまう原因にもなります。

 そこで、データベースではテーブルを用意する際に、それぞれのカラムにデータ型をセットしておく必要があります。「誕生日」列は日付型、「子供の数」列は非負の整数型というようにあらかじめ設定しておくことで、意図しないデータがセットされそうになった場合には、データベースが警告を発してくれるというわけです。