プロジェクトマネジャーとITアーキテクトというプロジェクトで重要な二つの役割を同時にこなす、豆蔵の杉山光治氏(BS事業部 チーフコンサルタント)。現在40歳の杉山氏は「なぜ私がITエンジニアなのか」ということを、常に自問自答し続けてきた。

 杉山氏は十数年前、さまざまな可能性を秘めたITの魅力に惹ひかれ、ITエンジニアを志した。「C言語のポインターや構造化設計の美しさなど、何から何まで新鮮だった」と、やる気に満ちあふれていた当時を振り返る。

 ところが、やがて多忙なプロジェクトが連続する中で、その楽しさが徐々に薄れていく。そうした状況を変えようと転職を繰り返し、海外での起業にも挑戦した。「それでも、何か物足りない」(杉山氏)。

 当時在籍していた会社では、年齢的に積むべきキャリアとしてプロジェクトマネジャーを任され、技術的な役割から離れることを迫られた。そのころは、マネジメントの難しさと格闘する日々を送っていた。

 そんな杉山氏が豆蔵に転職したのが2011年夏。状況が一変した。そこには刺激的な仲間がいた。さらに、プロジェクトマネジャーという年齢的な役割とともに、大好きだったITアーキテクトという仕事も同時に任されることになった。

 杉山氏は豆蔵に転職したころから、「志(こころざし)」を抱くようになった。その志とは「IT業界の外科部長になる」である。プロジェクトマネジメントをこなしながらも、いざというときに“執刀”ともいえる技術的な処置ができるITエンジニアである。

 明確な志を持つことで、やりたかったことができるようになり、「やりがいや喜びを強く感じるようになった」と、杉山氏は説明する。