信頼を測る究極の指標

 経営コンサルタントである著者は顧客ロイヤルティを計測する「究極の指標」として、NPS(ネット・プロモーター・スコア)を提唱。今号の特集記事で登場するアメリカン・エキスプレスも採用している。

 著者は「この商品/サービスを友人や知人に薦めますか」という質問が顧客の信頼を最も的確に測定できると説き、米アップルや米チャールズ・シュワブなど多くの企業の事例でNPSと業績に相関があることを証明している。ただし単なる「通信簿」ではなく、NPSの結果を現場にフィードバックし、改善のクローズド・ループを作ることが重要と説く。

 「顧客満足度調査では高い評価をもらえるのに、業績に直結しない」という悩みを抱える企業は多い。解決のヒントになるだろう。

ネット・プロモーター経営


ネット・プロモーター経営
フレッド・ライクヘルド/ロブ・マーキー 著
森光 威文/大越 一樹 監訳
渡部 典子 訳
プレジデント社発行
2520円(税込)