「オープン系のサーバーを大量導入したころは、開発メンバーとしてシステムを次々に作っていた。しかし、次第に開発に専念できなくなった。稼働後のシステムに障害が発生し、原因追及や対策に追われるようになったからだ」

運用部門を主導する小林賢也氏
写真1●運用部門を主導する小林賢也氏

 東京海上日動システムズで、現在は運用部門(運用業務に加え基盤の構築も担当)を主導する小林賢也氏(エグゼクティブオフィサー ITサービス本部長、写真1)の回想である。同社は、2000年には159件/年も障害(ビジネスに影響が生じたトラブル、以下同)が発生するなど、以前はオープン系システムに障害が多発していた。そこで、運用や開発の進め方を見直すなど、同社としての「DevOps」に取り組み、障害件数を年数件にまで減らすことに成功した(図1)。小林氏の回想を基に、その軌跡を追ってみよう。

図1●東京海上日動システムズにおけるDevOps
図1●東京海上日動システムズにおけるDevOps
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