3月と4月は人事異動シーズン。転勤や部署の異動など、企業で多くの社員が新しい職場で顔を合わせることになる。当然、初対面の相手も増えるだろう。

 机のそばでうろうろしている人物こそ、新しい上司とは知らずに、「どちら様?」と訪ねた部下。冷や汗をかいたが後の祭りというエピソードは、今でも語られる。

 それまでの経歴や価値観が異なっても、すぐに新しいチームを組み、成果を出さなければならないところが、仕事の難しさでもあり、面白さでもある。

 かつてなら「まずは顔合わせの飲み会」が常套手段だった。リラックスして趣味や家族のことを語り合い、上司も部下も距離を縮めようというものだ。

 しかし、今では誘っても来ない若手部下、あるいは店に来てもスマートフォンをいじっていて会話しない社員らが増え、“飲みニケーション”の威力は落ちている。

 「なっとらん」と叱ったら、パワハラだと怒る社員がいたり、しょげて出社拒否になる社員がいたりするなど、チームワーク作りはかなり難しくなっている。

 異動まもなく「あなた誰?」と新部署で聞かれてしまいそうなあなた。

 それでもチームに溶け込み、仕事をうまく進めるにはどうすればいいのか。それを聞くのにぴったりな相手が、今回の特集に登場した、人材開発コンサルタントの中竹竜二氏だ。