1年後の2014年春、みなさんの会社には優秀な人材が入社するだろうか―。就職活動中の学生を対象に、ITベンダーやネットサービス企業を対象にした就職人気ランキングを作成した。大手メーカーの人気に陰りが見える一方で、システムインテグレータ(SI)やコンサルティングの人気が再び高まってきている。
2014年4月入社に向け、IT業界各社の採用活動が本格化している。既に筆記試験を終え、面接を始めたところもある。「経団連が倫理憲章を見直した(採用期間を2カ月短縮した)前年に比べると混乱は少ない」と、楽天のクチコミ就職情報サイト「みんなの就職活動日記」(みん就)の矢下茂雄事業長は説明する。「企業が説明会の開催を早めたことで、前年に比べれば、学生は落ち着いて就職先を選んでいるようだ」(同)。
ITベンダーやネットサービス各社は、就職活動中の学生からどのように評価されているのか。楽天のみん就と日経コンピュータ、日経BPイノベーションICT研究所は共同で、2014年4月入社予定の学生を対象に「IT業界就職人気ランキング」調査を実施した。順位の変動幅や分野別/志望動機別などの順位に着目すると、IT業界のトレンドや各社への期待の変化が見えてくる。
人気がある企業には、優秀な人材が集まりやすい。就職活動中の学生による人気ランキングは、IT業界各社の将来性を測る一つのパラメータであるといえる。ビジネスパーソンにとっても、人気のある企業で働いているほうが“やりがい”が高まるものだ。みなさんの会社は、学生からどのように評価されているのか。調査結果を見ていこう。
大手ITメーカーの人気に陰り
まずは総合ランキング(図1)から紹介しよう。総合ランキングの1位はNTTデータだ。獲得票数は741で、2位のNTTコミュニケーションズに倍近い差をつけた。NTTデータは調査開始以来4回連続での1位で、絶大な人気を維持している。