木村岳史の極言暴論!
目次
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無能のCIOやシステム部長を戴くIT部門の底無しの悲劇
この「極言暴論」では、いつもIT部門の問題点について暴論しているが、今回ばかりはIT部門のことを悪く書かない。日本企業のIT部門に巣くう被害者意識、というか疎外感の原因について述べようと思う。もちろん、それはこの記事のタイトルのまんまだ。いつも読者から「極言暴論では解決策が書かれていない」と非難さ…
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「世界に誇るカイゼン」は錯覚、日本企業はデジタル化で滅亡するぞ!
いまだに、現場のカイゼン活動こそが「日本企業が世界に誇る強みの源泉」と無邪気に信じている人が大勢いる。実際、日本企業の経営者には、この現場力を信じる現場重視タイプが圧倒的多数で、現場を“軽んじる”構造改革タイプはごく少数だ。だが、もういい加減にそれが大きな間違いであることに気付くべきである。さもな…
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安倍政権の政策に背を向けるIT業界、問題是正は元から絶たなきゃダメ
「我々の業界は、企業や社会のインフラを担う重要な産業だ」。大手SIerの経営者らが好んで用いるフレーズだが、私はどうも気に食わない。「なに因縁を付けているんだ」と言われるだろうが、この言葉には欺瞞の匂いがプンプンする。もちろん情報システムが、企業や社会の重要なインフラであることはアグリーだ。だが「…
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ITが大好きな社長は失脚する、その深い理屈を教えよう
あらかじめ断っておくが、この記事は、最近いろんな企業で相次いだ突然の社長交代を念頭に置いて書いたものではない。もちろん、そう邪推していただいても一向に構わないし、特定の失脚劇に当てはめて「なるほど!」と勝手に納得していただいても結構だ。だが、あくまでも一般論として、「なぜITが大好きな社長は失脚す…
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日本はもはや後進国、「ギラギラ」「ギトギト」を失ったIT業界の末路
危機感が無い。追い付こうとか、必死で学ぼうとか、そんながめつさはどこかに消えた。いつの間にか韓国や中国の企業にも抜き去られたが、今や完全な負け犬で、「もう、これでいいや」と諦観している。もちろん我らが日本のIT業界のことだ。
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オフィスのLAN配線係になってしまった元IT部員、その理由は?
多くの企業のIT部門は社内で孤立し、タコツボ状態に陥っている。最後に大規模なシステム開発を手掛けたのは10年以上前。今、IT部員たちはディスプレーを見つめ続けて一日が終わる。開発案件が無いから、経営層や事業部門とコミュニケーションを取る機会もめったに無い。これではマズイということで、IT部門は事業…
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ITを分からない社長を放置状態にしたのは、あなたでしょ!
私はいつも「この人たち、バカじゃないか」と思っていることがある。何の話かと言うと、日本企業、特に大企業の人たち(別にIT部門とは限らない)が、自分たちの業務のやり方、あるいは業務プロセスは優れていると無邪気に思い込んでいることだ。もう失笑である。大企業の人なんかは転職経験もなく、他社と比較すること…
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作る価値の無いシステムに動員される技術者のマックスな不幸
ビジネスパーソンにとって働くことは、意義ある社会貢献だ。自分の仕事が誰かのためになっているとか、社会に役立っているとかを実感できると、人は働くことが楽しくなる。自分が提供する価値の多寡に関わらず、何らかの貢献をしているという実感は、仕事のやりがいそのものと言ってよい。では、システム開発プロジェクト…
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「オーバーヘッダーズ」改め「デジタルあきんど」になりなさい!
前回の極言暴論で、ユーザー企業のIT部門やシステム子会社、SIerを「オーバーヘッダーズ」と命名した。相当お怒りの読者もいるようだが、私としては、システム開発における多重“丸投げ”構造の当事者を的確に表した言葉だと思っている。今回はオーバーヘッダーズの中の人、そして中の人にこき使われている下請けI…
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IT部門、システム子会社、SIer…「オーバーヘッダーズ」が企業を滅ぼす
ある大手サービス業のCIOがぼやいていた。「本当は、システム子会社のうち開発部隊だけでも本社に戻したいのだが、色々としがらみがあり、なかなか難しいんだよ」。そう思うなら、CIOなのだからぼやいていないで、とっとと戻せばよいと思うのだが、今回の暴論はその話ではない。なぜ、このCIOが開発部隊を本社に…
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システムは再び内製化へ、担い手はIT部門? 冗談でしょ!
日本におけるシステム開発丸投げの時代が終わる。これまでユーザー企業のIT部門はシステムの内製力を次第に失い、SIerに開発などを丸投げするようになり、日本のIT業界を肥え太らせてきた。だが、ビジネスのデジタル化に対応するために、ユーザー企業は続々とシステムを内製に戻す。もちろん、その担い手はIT部…
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米国企業は甘い! 日本企業が身をもって知るディスラプションの惨劇
ビジネスのデジタル化の進展で、ある産業が木っ端微塵に破壊される。これを「デジタル・ディスラプション」と呼ぶ。ディスラプション(Disruption)とは、文字通り「破壊」という意味。で、どれだけ木っ端微塵になるかと言うと、場合によっては一つの産業が吹き飛ぶ。日本企業を襲った惨劇は、その格好の先行事…
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SIザウルス滅亡近し、巨大化し無能になるITベンダーの末路
タイトルを見て「SIザウルスって何なんだ」と思った人はおそらく「極言暴論」を初めてか、数回読んだだけだろうと推測する。毎回読んでいる人なら「あれのことね」とピンと来るはずだ。あれとは当然SIer。もちろん「ITベンダー」もSIerのこと。つまり重複見出しだが、今回のポイントは「巨大化し無能になる」…
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極言暴論[番外編]~なぜ木村はキャラを立てるのか、実はワケあり
言っておくが、私は目立ちたがり屋ではない。むしろ人前に出ることは苦手で、できることならば静かに暮らしたいと思っている。だが最近、私は“キャラを立てる”ことにしている。今回の極言暴論は番外編として、その理由を解説する。実はITベンダーやIT部門、技術者に伝えたいメッセージがある。
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SIビジネス崩壊前夜、下請けベンダーはSIerの寝首をかけ!
この「極言暴論」では、IT部門とSIerが織り成す不条理に切り込んで、いろんなことを言ってきたが、下請けITベンダーのことはほとんど触れていない。あまりにトホホな話をよく聞くが、そんなことを書いたところで非生産的だからだ。だが今回はあえて、その愚かな状態を脱する話をしよう。「小なりといえどもプライ…
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システムの“内製”は絶対必要、素人のIT部門への丸投げ厳禁です
大手企業の幹部らが「自社のIT部門について意見を聞きたい」とやって来た。ビジネスのデジタル化が大きな課題で、IT部門はどうあるべきかが問題意識だった。いろいろと議論させてもらったが、幹部は「なるほど、これはIT部門の問題ではないな。事業部門自身がどうIT活用するかの問題だ」と満足げに帰っていった。
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大炎上から逃げないことだけが自慢、「尊敬」されないITベンダーの悲哀
大手SIerの幹部の中には、「絶対に逃げない、とお客さんから信頼されている」と自慢げに話す人を見かける。私は失礼ながら「他にとりえは無いのか」と思ってしまう。要件ブレブレの客の理不尽にケツをまくらず、部下や下請けの技術者にデスマーチを歩かせ、塗炭の苦しみを味わわせた挙句、客から信頼されてもねぇ…。
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無限の「おもてなし」を求めるIT部門と、それに応えるベンダーの愚かさ
オリンピック誘致合戦でのプレゼンのインパクトもあり、日本企業の「お・も・て・な・し」の素晴らしさが喧伝されている。確かに日本企業の競争優位のポイントだが、ここまで賞賛されると、壮絶に勘違いする“愚か者”も多数出てくる。特に企業のIT部門はその典型。SIerもその要望に過剰に対応し、技術者を酷使する…
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技術者不足のウソ、「趣味直し」のような開発をやめれば人は足りる
人月商売のSIでは、今のように需給の逼迫期にかき集められた技術者は、不景気になると容赦なく切り捨てられる。にもかかわらず、「技術者が足りない。とにかくかき集めろ」と騒ぐユーザー企業のIT部門やITベンダー。そうした懲りない面々は考え直す必要がある。実は「趣味直し」のような開発をやめれば、技術者は足…
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技術者不足への対策ですか。諦めてください。それが日本のためです
日本は今、空前のIT技術者不足。IT部門も、SIerも、下請けベンダーも「必要な頭数を確保せよ」と、まるでモノか何かをかき集めるかのような口調で技術者の“調達”に奔走している。私にさえ技術者不足への対策を聞いてくる人がいるが、そんな時は必ず「諦めてください。それが日本や若者のためです」と答えること…
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