「休日に会社のパソコンにアクセスして仕事の続きをしたい」「出張先から経理処理のサーバーにアクセスして精算を済ませたい」---。こんなとき、社外から企業ネットワークにアクセスできると便利だ。さらにいえば、アクセス元の機器としてノートパソコンではなく、スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイスが使えると、なおうれしい。ノートパソコンは持ち歩かないが、スマートデバイスなら持ち歩いているというビジネスパーソンは多いからだ。

 実現の方法は、大きく分けて3つある。(1)リモートデスクトップ、(2)リモートアクセス、(3)仮想デスクトップだ()。(1)は、会社の自席にあるパソコンの画面情報を転送し、社外から操作するというもの。(2)は、社外のスマートデバイスを、あたかも企業ネットワークに直接つながったようにする方法だ。ともに、社内では従来通り、自席のパソコンをそのまま利用する。これらに対して(3)は、パソコン環境自体をデータセンターなどに置いてしまう。自席からも社外からもそこにアクセスしてパソコンを操作する。

図●企業ネットワークに接続できる、スマートデバイス対応の主なサービス<br>本特集では、(1)リモートデスクトップ、(2)リモートアクセス、(3)仮想デスクトップ(DaaS)のサービスのなかで、アプリを使ってスマートデバイスをアクセス元に使えるものを取り上げる。
図●企業ネットワークに接続できる、スマートデバイス対応の主なサービス
本特集では、(1)リモートデスクトップ、(2)リモートアクセス、(3)仮想デスクトップ(DaaS)のサービスのなかで、アプリを使ってスマートデバイスをアクセス元に使えるものを取り上げる。
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 (1)~(3)はいずれも自社で環境を構築できるが、事業者のサービスを利用する手もある。どのタイプも様々なサービスが登場しており、実験的に使ってみるのであれば、導入の手間とコストの面からサービス利用のほうがハードルは低い。そこで本特集では、スマートデバイスに対応した(1)~(3)のサービスを紹介する。なお、仮想デスクトップを提供するクラウドサービスを、DaaS(ダース)と呼ぶ。