Mobile World Congress(MWC)に関する記事のはずなのに、ナショナルジオグラフィックのサイトに飛んでしまった---。そんな風に思った方もいらっしゃるだろう。この写真はロードバランサーなどのネットワーク機器を開発する米F5ネットワークスの展示ブースの壁に使われていたものだ。
これから広がる巨大市場をターゲットに、メーカーが動き出していることを象徴する写真である。デバイス数500億という数字は通信モジュールなどを含んではいる。だが、こうした新市場をターゲットにしているのは通信事業者やスマートフォンメーカーも同じ。これから立ち上がる“Next Billions”(次の数十億ユーザー)を視野に動きだしている。第3勢力のモバイルOSである「Firefox OS」や「Tizen」も、この“Next Billions”の市場が見えているからこそ登場したとも言える。
第2回は、「第1回 Firefox OSが話題の中心、モバイルOS競争は“脱OS”はじめの一歩」ではあまり触れなかった端末メーカーの動きを探る。
ソニーモバイルもFirefox OSの採用を発表
MWC2013会期前日の2013年2月24日に開催されたFirefox OSに関するプレスカンファレンスでは、Firefox OSを採用するスマートフォンメーカーも公表された。既にテレフォニカとの共同開発によるプレビュー版のFirefox OS搭載スマートフォンを出しているスペインGeeksphone、カンファレンスに幹部自らが登壇した中国ZTE、「Alcatel One Touch」ブランドを展開する中国TCL Communication(写真2)、さらに中国ファーウェイ、韓国LGエレクトロニクス(写真3)の名前が挙げられた。
さらにその翌日の25日、ソニーモバイルコミュニケーションズがFirefox OSを採用するスマートフォンメーカーの列に加わった。ソニーモバイルは、通信事業者のテレフォニカと共同でFirefox OS搭載スマートフォンを共同開発し、2014年をめどに市場に投入するという(関連記事:テレフォニカ、ソニーモバイルとFirefox OS搭載デバイスの開発を検討)。