「楽天市場」「アマゾン」「ヤフー! ショッピング」――。言うに及ばず、ネット通販の3強だ。「日経トレンディ」4月号(3月4日発売)の巻頭特集「楽天、アマゾン、ヤフーを使い倒す!」では、この3強を徹底分析。売られている商品の価格や配送の実態、ポイントで最も得できるサイトやため方など、3サイトを使い倒すテクニックを紹介している。この特集では、電子書籍端末のアマゾン「キンドル」と楽天「コボ」も比較。人気の7型タブレットと併せて、どの端末が最も“目に優しい”かを検証した。

 ネット通販で火花を散らす楽天とアマゾン。もう一つの戦いの舞台が「電子書籍」だ。昨年7月に先行した楽天に対して、アマゾンは11月に電子ペーパーの「Kindle Paperwhite(キンドル ペーパーホワイト)」で追撃。12月には楽天が日本未発売のカラー液晶で、「Kindle Fire HD(キンドル ファイアHD)」を先んじて投入するなど、一進一退の攻防を繰り広げている。

アマゾン Kindle
昨年11月に電子ペーパーの「Kindle Paperwhite」で日本初参入。翌月にはカラー液晶の「KindleFire」2機種を発売し、楽天に一歩先んじている
昨年11月に電子ペーパーの「Kindle Paperwhite」で日本初参入。翌月にはカラー液晶の「KindleFire」2機種を発売し、楽天に一歩先んじている
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楽天 kobo
電子ペーパーの「kobo Touch」を昨年7月に発売し、現在は「kobo glo」「kobo mini」の3ラインをそろえる。カラー液晶は日本では未発売
電子ペーパーの「kobo Touch」を昨年7月に発売し、現在は「kobo glo」「kobo mini」の3ラインをそろえる。カラー液晶は日本では未発売
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 電子ペーパー端末のトレンドは、暗いところなどでも読めるようにライトを内蔵したモデル。前出のキンドルペーパーホワイトがそれに当たり、楽天も昨年11月にライト内蔵型の「kobo glo(コボ グロー)」を発売している。

 バックライトで背面から照射する液晶に対して、電子ペーパーは自発光しないため、目が疲れることなく紙の書籍のように読めるのが本来の売り。その電子ペーパーの長所を損なわないために、両モデルはバックライトではなく「フロントライト」のディスプレイを採用している。フロントライトは電子ペーパーの前面に光源を置き、いったん電子ペーパーに当たった反射光だけが目に入る構造のため、読書に適したつくりになっているという。

 フロントライト型の電子ペーパー端末は、目にどの程度優しいのか。コニカミノルタの協力を得て、実際の画面輝度などを測定してみた。

最も“目に優しい”一台は?
 コニカミノルタの協力を得て、ライトを内蔵した「Kindle Paperwhite」「kobo glo」と、液晶のタブレット3端末を計測。白と黒の表示画面で輝度を測定した他、目に悪影響を及ぼすといわれるブルーライト(青色光)の量も調べた。白表示の輝度はまぶしさと比例し、黒表示の輝度は低いほど黒い文字が沈んで読みやすくなるため、どちらも低いほうが“目に優しい端末”と考えられる。
■LEDはブルーライト量が多い
■LEDはブルーライト量が多い
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測定にはコニカミノルタの分光放射輝度計「CS-2000」を使用
測定にはコニカミノルタの分光放射輝度計「CS-2000」を使用
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暗室に端末を置き、輝度などを計測した
暗室に端末を置き、輝度などを計測した
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輝度や可視光線の波長の強度などを測ることができる
輝度や可視光線の波長の強度などを測ることができる
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自動で明るさを調整するモードで測定。自動調整機能がない端末は、真ん中の明るさに設定した
自動で明るさを調整するモードで測定。自動調整機能がない端末は、真ん中の明るさに設定した
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