米国時間の2013年7月1日、オラクル製データベース管理システムの最新バージョンとなる「Oracle Database 12c」が米国で正式発表となった。

 最大の特徴は、クラウドコンピューティング環境の進展を意識して、データベースの「マルチテナント」を実現するための機能を実装したこと。マルチテナントとは、一つのシステム管理環境下に、複数のシステムを同居させる形態のことを言う。バージョン名の最後に付く「c」はクラウドを表している。

 ほかにも、データ配置を最適化する機能、セキュリティリスクを低減させる機能、可用性をさらに向上させる機能など、複数の機能を実装・強化した。いずれも、データベースをマルチテナント化した環境、ひいてはクラウドコンピューティング環境の上でデータを安全に運用管理するために有効なものである。

 本特集では、Oracle Database 12cで登場する主要機能の概要と実装方法、ユーザーにとってのメリットを解説する。