「ThinkPad Tablet 2」(写真1)は、レノボ・ジャパンによるThinkPadシリーズのWindows 8タブレットだ。
前モデルである「ThinkPad Tablet」がAndroidを採用していたのに対し、ThinkPad Tablet 2はWindows 8 Proを採用したタブレットに生まれ変わっている。省電力性に優れた最新のAtomプラットフォーム「Clover Trail」を採用し、既存のWindowsデスクトップアプリケーションもそのまま動作するのが特徴。さらにキーボードやドッキングステーションといったオプションも豊富で、Atomタブレットの中でも最も高い期待を集めている機種のひとつだ。
今回はこのThinkPad Tablet 2を詳しくレビューしてみたい。
ペンの有無による2モデル構成、一般向け販売は不透明な状況
今回レビューするThinkPad Tablet 2(368228J)の主なスペックを以下に示す。詳細な仕様はレノボ・ジャパンのWebサイトを参照していただきたい。
CPU | Intel Atom Z2760 1.8GHz |
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メモリー | 2GB |
ストレージ | 64GB |
GPU | Intel Graphics Media Accelerator |
ディスプレイ | 10.1インチHD(1366×768ドット) |
OS | Windows 8 Pro(32ビット) |
ThinkPad Tablet 2は、ペン入力に対応したモデルと非対応モデルの2種類に大きく分けられる。今回レビューする評価機「368228J」はNFCを搭載せず、ペン入力に対応したモデルである。レノボのサイトでは「中・大規模企業」向けと位置付けられている。
ペン入力については、タブレット本体がペン入力対応モデルである必要がある。ペン入力非対応モデルでペンを購入してもペン入力できないので注意を要する。そのため、ペン入力が将来的に必要になりそうな場合は、ペン入力対応モデルを選択したいところだ。
価格はペン入力対応やNFC対応により異なるが、おおむね6万円台後半から7万円台となっている。Clover Trailタブレットとして標準的か、やや高いといった印象だ。Microsoft Officeやキーボード、ドッキングステーションなどのオプションを合わせて購入すると10万円を超える計算になる。
なお、ThinkPad Tablet 2は法人向けには2012年末に発売され、一般向けにも2013年1月末にわずかな台数が販売された。しかし2月20日現在、レノボ・ジャパンのWebサイトからは注文できない状態となっており、個人ユーザーは入手が困難な状態だ(写真2)。レノボによれば、「好評につき生産が間に合っていない。できるだけ早く販売を再開したいが、再開時期は未定」であるという。
一方、レノボの米国サイトでは注文自体はできるものの、出荷に4週間以上を要すると説明されており、やはり入手が困難な状況だ。なお、米国では3G通信に対応したモデルがあるものの、同モデルは日本国内ではアナウンスされていない。後述するようにThinkPad Tablet 2にはSIMカードスロットがあるが、日本では利用できないと考えてよいだろう。