2013年2月5日に公開した記者の眼「助けて!組織風土改革にすがるIT業界」で募ったアンケートには、約700人のITプロフェッショナルの方々にご協力いただいた。この場を借りて、感謝いたします。

 現在、集計・分析している最中であり、これから調査報告書をまとめる。結果については、ITproで掲載する予定である。もうしばしお待ちいただきたい。

 今回は、「あなたの職場の問題点」に関する自由意見で目にとまったものを、途中経過報告としていくつか紹介させていただこう。システムの仕事の現場は、職場環境が悪化していると思わざるを得ない意見が多く集まった。

 これらを見ると、やはりIT業界では組織風土改革、待ったなしだと思える。

「厳しい値下げ競争にさらされており、残業代なしの長時間労働が慢性化しいている」(独立系IT企業、30代男性)

 長時間残業を抑制しようとしている大手ITベンダーは実在する。だが、厳しい労働を強いられている下請けのシステム開発会社は依然として少なくないようだ。ユーザー企業の厳しい値下げ圧力があるとはいえ、残業代も支払えないという状況は大問題である。こうした状況が続けば、優秀な人材が集まるはずもない。

「経営がITに対して無関心だが、成果を求める」(ユーザー企業のシステム部門、30代男性)

 「ITは重要だ」と口先だけの企業経営者の下では、システム部門の士気が上がるはずもない。自分の仕事に対して経営トップが無関心であるほど、社員にとって悲しいことはない。

「結果を出せない取締役の報酬が高すぎる」(ITコンサルティング会社、40代男性)

 役員や上長に対する不満の声も多く集まった。これはIT業界に限った話ではないが、リーダークラスの登用方法についても見直しが急務なのかもしれない。

 今回のアンケートでは、多数のITプロフェッショナルの方々にご協力いただいた。ありがたいことだが、より多くの方々から生の声をいただきたいと思う。アンケート調査は2月19日(火)まで実施している。引き続き、ご協力をお待ちしております。

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