Xcodeのエディタ機能は、数あるIDE の中でも秀逸です。特に、関連するファイルを別のペインに表示するアシスタントエディタと、コンパイラと連携してコードの入力時にエラーを検出し、修正候補を表示する「Fix-it」機能は便利です。第3回はエディタとヘルプの使い方を中心に解説します。

テキストエディタの基本設定

 テキストエディタの基本設定は、「Xcode」メニューから「Preferences...」を選択すると表示される「プレファレンス」ダイアログボックスの「Text Editing」で行います。「Text Editing」は、編集機能全般の設定である「Editing」と、インデントの設定である「Indentation」の2つのパネルから構成されます。以下はEditingパネルの説明です。

「Editing」パネル

「Editing」パネルでは、エディタエリアに表示する項目やコード補完などのための設定を行います。

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グループ名 項目内容
Show Line numbers 「ガター」(エディタエリアに左の細い領域)に行番号を表示します
Code folding ribbon「コードフォールディングリボン」と呼ばれる、コメントの範囲やブロックを折りたたんだり/広げたりするエリアを行番号の右に表示します。「Focus code blocks on hover」をオンにすると、ブロック部分にマウスを重ねるとハイライト表示します
Page Guide at column指定したコラムにページガイドとなる縦線を示します
Highlight instances of selected symbolメソッド名や変数名などのシンボルをクリックすると同じ名前のシンボルをハイライト
Code completion Suggest completions while typing文字をタイプすると補完候補を自動的に表示します
Automatically insert closing "}"ブロックの先頭の「{」をタイプすると自動的に「}」を入力します
Balance brackets in Objective-C method callsObjective-Cのメソッドの最後の「]」をタイプすると、自動的にメソッド開始の「[」を入力します
Escape key shows code completionsescキーで補完候補の表示/非表示を切り替えます
Default text encoding デフォルトの文字コードの設定です。ソースファイル内に日本語の文字列を埋め込む場合には「Unicode(UTF-8)」に設定する必要があります
Default line endings デフォルトの改行コードの設定です。「Convert existing files on save」をチェックした場合には既存のファイルを保存する際に、改行コードが変換されます