米アマゾン・ドット・コム(以下アマゾン)が提供する電子書籍サービス「Kindle」などを楽しめるAndroid搭載タブレット「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」の販売が2012年12月、日本でも始まった。Kindle Fireシリーズの投入と時を同じくして提供が開始されたのが、アマゾンのアプリマーケットである「Amazon Androidアプリストア」だ。

 大きな顧客基盤を持つアマゾンが提供するタブレットということもあり、そのマーケットにも注目が集まる。今回はその内容や仕組み、人気アプリの傾向などはどうなっているのかを解説する。

Kindle Fireシリーズ以外でも利用可能なマーケット

 「Amazon Androidアプリストア」はその名前が示す通り、アマゾンが提供するAndroid端末向けのアプリマーケットだ。アマゾンのKindle Fireシリーズは、ベースにAndroidを搭載しているが、アマゾン独自のカスタマイズが加えられていることもありGoogle Playは搭載されていない。そのため、このアプリマーケットがKindle Fireシリーズ標準のマーケットとなっている。

写真1●Amazon AndroidアプリストアをAndroidスマートフォンで利用
写真1●Amazon AndroidアプリストアをAndroidスマートフォンで利用
Kindle Fireシリーズ以外の端末でもAmazon Androidアプリストアの利用は可能だ。
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 もっともAmazon Androidアプリストア自体は、Kindle Fireシリーズ以外のAndroid端末でも利用可能だ(写真1)。具体的には、一般的なAndroid端末に、Webサイトから専用のアプリパッケージをインストールすることで利用できるようになる。

 ただしマーケットのパッケージ、ならびにマーケット上でダウンロードしたアプリパッケージをインストールするには、Android端末のセキュリティ設定で、提供元不明のアプリのインストールを許可するよう設定しておく必要がある。そのため、初心者が利用するにはややハードルが高く、アマゾンのサービスを積極的に利用するユーザー向けといえる。

 Amazon Androidアプリストアは、決済などにアマゾンのアカウントを利用しているため、マーケットを利用するにはあらかじめ、アマゾンのアカウントを用いてログインしておく必要がある。既にアマゾンのアカウントを利用しているユーザーであれば、アマゾンで購入した商品やデジタルコンテンツなどと一緒の方法で決済ができるほか、一度購入したアプリは、同じAmazonアカウントで利用している他の端末でも利用可能となるなど、さまざまなメリットを得ることができる。