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最新サイバー攻撃に備える

中国からの攻撃の傾向に変化

西本 逸郎=ラック 2013/03/04 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2012年10月11日号pp.104-105
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 尖閣諸島問題に誘発されたと推測されるサイバー攻撃が2012年9月中旬に急増した。満州事変が勃発した9月は例年、中国のネット掲示板などでの呼びかけに応じた攻撃が発生するが、今年は違う経過をたどった。サイバー攻撃が「表に出る攻撃」と「表に出ない攻撃」に二極化する傾向があるため、セキュリティ点検の強化が必要である。

 ラックのセキュリティ監視センター「JSOC」の調査では、中国を送信源とする攻撃は2012年9月中旬に増え、2012年9月15日には1日当たり1800件近くに達した。それ以前と比べて3倍以上の件数である。

 最高裁判所のホームページが改ざんされるといった事件が発生している。主に狙われたのはgo.jpドメインのサイトだが、jpドメインのサイトにも被害が及んだ。脆弱性があり、攻撃が成功しやすいサイトに対象を広げようと、jpドメインのサイトまで攻撃したと思われる(関連記事)。

 2012年9月18日は満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた日で、中国では「国辱記念日」と呼ばれる。中国のネット掲示板やチャットサービスでは例年、9月10日前後から攻撃の呼びかけが行われ、それに呼応してサイトへの攻撃が増えることが多い。

 今年の夏は少し様子が違っていた。当社の研究所は、ネット上の掲示板やチャットサービス上で攻撃の呼びかけを、ほとんど見かけなくなっていた。

 ネット掲示板やチャットサービスなどに攻撃を呼びかける書き込みはあったはずだが、不適切な発言として削除されたと推測される。中国では、ミニブログサービスに監査委員会を設置し、「不適切」なつぶやきを規制するといった動きがある。同じような規制を実施する体制が幅広い部分で強化されつつあると感じる。

 今回の攻撃の急増は、中国100カ所以上で発生したデモのような、リアルな動きに呼応したものである可能性がある。

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