Webサイトの構築やアプリの提供から、アート作品の制作まで幅広く携わるチームラボは、例えば、「teamLabHanger(チームラボハンガー)」(関連記事)という形で顧客との接点としてハンガ―そのものを再設計してプロダクト化するなど、ユニークな試みが見られる。同社Catalyst Div. Marketing Directorの中村洋太氏に、そうした同社のUX/UIに対する考えを聞いた。

(聞き手は大谷 晃司=ITpro

顧客の要望をどうやってハンガ―などの形に落とし込むのか。

チームラボ Catalyst Div. Marketing Directorの中村洋太氏
チームラボ Catalyst Div. Marketing Directorの中村洋太氏
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 クライアントから、課題や「こういうことをやりたい」という“思い”を聞き、それを解決した結果として、たまたまハンガ―だったり、Webサイトだったり、スマートフォンアプリだったりを提供するということ。まずはどういうことをやったら課題が解決できて、クライアントや顧客に対して価値が提供できるかを考える。

 とはいえ、例えばECサイトの場合、売上規模のトレンドとしては明らかにスマートフォンからの売上が増えている。PCとフィーチャーフォンの時代は、PCが7割から8割を占めていたが、スマートフォンが出てきてから、その比率は変化している。

 PCが5割でスマートフォンが3割、フィーチャーフォンが2割といった場合もあれば、商材やサイトによってはスマートフォンからの売上が7割を占める場合もある。そういうケースではスマートフォン向けを優先するというジャッジをすることがある。トレンドをしっかり見て、費用対効果が高いところに重点を置く。

PCの割合が下がってくると、UIも変わってくる。

 細かい話をすると、例えば御社のITproのPC向けサイトは3カラム構成になっている。スマートフォン向けだとそれが1カラムになる。こうした構成はPC向けとスマートフォン向けで違っている。スマートフォンはスクロールがしやすいので縦長でもいい、という判断はある。スマートフォンで見たときにストレスのないインタフェースにする。