「ニコニコ動画」はパソコンからスマートフォン/タブレット、そしてゲーム機やテレビにもその視聴環境が広がっている。第4回は、第3回に続き、ドワンゴ ニコニコ事業本部 第一企画開発部 第四セクションの下村大樹氏と、キテラス コンシューマーエレクトロニクス事業部 事業企画セクションの高橋大樹氏にパソコン以外に広がるニコニコ動画のUX/UIについて聞いた。
第4回はキテラスが企画や開発を担っているパソコンやスマートフォン/タブレット以外のデバイス、特に任天堂の「Wii U」版、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「PlayStation Vita」版およびテレビ向けの「ニコニコ動画」アプリについて、それらのUX/UIに対する考え方などを取り上げる。
ゲーム機は利用シーンがパソコンやスマートフォン/タブレットとは異なる。
Wii Uはテレビに接続してリビングで遊ぶことを想定している機器。Wii U向けのアプリ「ニコニコ」では、連続再生をして“ながら見”できることにかなり重点を置いた。Wii Uはその特徴として、Wii U本体を接続するテレビの画面、そして手元で使うコントローラー「Wii U GamePad」(以下GamePad)の画面の2画面が使える(写真1)。そこで、(手元のコントローラーで曲を選んだり、検索したりできる)カラオケ的な利用方法ができるようにしようと考えた。
具体的には、GamePadで動画を再生しながら検索したり、ランキングを見たりできる。また、動画を後で再生できる「再生リスト」機能も備えている。「今は再生したくないが、後で見たい」という動画を再生のキューに入れておいて、今見ているものが終わったら次に移っていく、といった視聴方法をとることができる(写真2)。