Androidの新バージョン4.2が登場した。欧米では4.2搭載の新端末が発表され、日本では人気のNexus 7などで使える。新版ではロック画面や標準アプリの使い勝手が向上した。アプリ開発キット(SDK)も新しくなり、画面サイズが異なる複数の端末に合わせたアプリの開発が容易になった。

 新しく登場したAndroidの新バージョン4.2。マイナーチェンジながら、ロック画面でカレンダーやメールを確認できたり、タブレットでマルチユーザーに対応するなど、多くの機能が追加された。

メーラーの改良は一長一短

 よく使うメーラーやブラウザーなどの標準アプリも細かく改良されている。例えばメーラーでは、HTMLメールを表示したとき、画面サイズに合わせて自動的に横幅が調整されるようになった(写真1)。マルチタッチで拡大・縮小もできる。

写真1●HTMLメールの横幅が画面サイズに合わせて自動調整される
写真1●HTMLメールの横幅が画面サイズに合わせて自動調整される

 このためメールを次々に閲覧していくときの使い勝手が向上した。Android 4.0以降では、左または右に指をスライドさせる操作によって、次または前のメールに移動する。Android 4.1までは、横幅の大きいHTMLメールの場合、左にスライドしても、メールが右にスクロールされるだけで、さらに、もう1度の左にスライドしないと次のメールに移れなかった。バージョン4.2では、HTMLメールが画面の横幅一杯に表示されるので、1回のスライドで次のメールに移れる。細かい改良だが、使い勝手が向上した。

 代わりにテキストメールは見づらくなってしまった。従来、存在していた表示フォントサイズを変える設定項目がなくなったからだ。

 例えばNexus 7でテキストメールを表示すると、1行に全角31文字までしか表示されず、そこで改行されてしまう(縦置きでも横置きでも同じ)。日本語の多くのメールマガジンなどは、1行34文字程度あり、数文字だけ次の行に送られて、とても見づらい。さらにフォントを小さくすれば1行に収まっていたものが、すべて2行になるので、1画面で表示できる情報量がほぼ半減する。フォントサイズを変える設定はぜひ復活させてほしいものだ。