ソニーは、2013年1月8日~11日に米国ラスベガスで開催された「2013 International CES」で、サードパーティによる「マルチスクリーン」向けのアプリケーションを出展した(写真1)。同社が協賛しているコンテスト「Multi-Screen UX Competition 2013」(主催:日経BP ITpro)の先行応募からの選抜作品として紹介しているものだ。

写真1●ソニーブース内に、アプリごとに紹介スペースを用意した
写真1●ソニーブース内に設けられた、サードパーティ開発アプリコーナーの全景
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 出展作品は、「Beatrobo」「Seconds」「Thuuz」「Toneconnect」「Toon Goggles」「wePoker」の6作品。ソニーがブースを構えるラスベガスコンベンションセンター(LVCC)のセントラルホールは、ソニーをはじめとする大手企業がひしめく「一等地」。ブースには、世界各地のソニーの販売関係者のほか、メディア、投資家、潜在的なパートナーなどが訪れ、アプリケーションの詳細をたずねていた。いずれのサードパーティにも、当初想定していた来場者を大きく超える来場者が訪れたようだ。

 同コンテストを推進しているITproでは、これらの作品を2回にわたって取り上げる。本記事では、このうち「Beatrobo」「Seconds」「Thuuz」をそれぞれ紹介する。

音楽のプレイリストを共有できる「Beatrobo」

 「Beatrobo」は、YouTubeで公開されている音楽ビデオクリップの共有サービスである(同サービスのパソコン向けサイト)。かつての音楽テープのように、ユーザー自らがお気に入りの楽曲を集めて自ら楽しむだけでなく、友人に聞いてもらうなどして楽しむ用途を想定している(写真2)。

写真2●Beatroboの浅枝大志氏
写真2●Beatrobo CEOの浅枝大志氏
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 ユーザーが同サービスに登録すると、自分自身の「部屋」を持つことができる。ユーザーは、その部屋の中の「ロボット」に、YouTubeから見付けたビデオクリップを紐付けて登録しておく。ロボットの色や目、口を選ぶことでプレイリストにあわせてカスタマイズできる。ビデオクリップは、YouTubeのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を通じて呼び出す仕組みだ。

 ユーザーは、そのときの気分に応じて自身のロボットを選んでプレイリストを楽しむことができるほか、友人の部屋をのぞいて他ユーザーのプレイリストを視聴できる。気に入ったプレイリストがあれば、ロボットをコピーすることで自身のプレイリストにすることも可能だ。

 同サービスはWebベースで開発されており、会場ではパソコンとタブレットから楽曲を楽しむ様子を紹介していた。