キヤノンマーケティングジャパン 川崎 正己 代表取締役社長

 2012年は、当社グループの5カ年計画「長期経営構想フェーズII」の2年目に当たり、重点戦略である「サービス事業会社化」、「グローバル化」の実現へ向け、躍進の年となった。自社で初の保有となる西東京データセンターのサービスを開始したほか、東南アジア圏へのITソリューション事業展開を加速する目的で、タイとフィリピンに現地法人を設立するなど、既存事業の強化とグローバル事業の拡大に向けた準備を進めた。

 2013年は、顧客のニーズが「モノを所有する形」から「サービスを利用する形」へ大きく変化すると見ている。西東京データセンターを中核拠点として、ハウジングやコロケーションサービスの積極展開、システム運用サービスやクラウドサービスのラインアップ拡充とともに、ITサービス共通基盤である「SOLTAGE」の展開を進め、多様なニーズにより細かく対応するアウトソーシングサービス事業を強化していく。

 また、グローバルキヤノングループの社内システム支援や、アジア圏の日本企業・現地企業に対するソリューション・ビジネスの積極展開と同時に、海外のソフトウエア、ハードウエア商材の発掘にも注力し、海外売上高の比率を高めていきたい。

 さらに、新規事業では、現実世界と仮想世界をリアルタイムで、しかもシームレスに融合させる「MR(複合現実感)」や医療・ヘルスケア領域、エンジニアリング領域などの成長分野で積極的な投資を行い、既存の顧客へのサービス拡充と新たな顧客の獲得を目指す。