SAPジャパン 安斎 富太郎 代表取締役社長

 2012年は、当社にとって非常に重要な年だった。リアルタイム経営を実現するインメモリープラットフォーム「SAP HANA」を展開してから2年が経ち、国内の大手企業をはじめ新興企業まで、旧来の基幹業務システムをSAP HANAを中心としたシステムへ移行する動きが多く見られた。さらに、企業経営で事業構造、業務プロセスにおいて大幅な改革を行うトランスフォーメーションの必要性も増している。

 スマートフォンやタブレットなどの普及がさらに加速し、ビジネスだけでなく、社会全体が“真のリアルタイム”の時代に突入している。グローバルの拠点を含む企業全体の状況をリアルタイムに把握し、顧客の要求にいち早く対応できる体制を整えることが今後の企業運営で不可欠と考える企業が増えてきた。

 2013年は、さらに多くの企業が真のリアルタイム経営の持つ価値に着目し、イノベーションを起こすものと考えている。イノベーションを起こす支援をするために、当社は、常に最終消費者を意識した、デザインシンキングを用いたSAP独自の方法論とインメモリー、モバイル、
クラウドなどの技術を駆使する。イノベーションと根本的な構造改革を目指すトランフォーメーションを合致させることで、顧客のビジネスに革新を起こし、真のリアルタイム経営の実現を支援していく。

 そのためには、顧客が何を考え、何を悩んで、何を求めているかを正しく理解し、「スピード」と「フレキシビリティ」を持って支援していくことが重要だ。同時に、それぞれの得意分野を持つパートナー企業と、より一層強固に連携することで、顧客のニーズに応える。