NEC 遠藤 信博 代表取締役執行役員社長

 2013年も、NECグループビジョン2017に掲げた「人と地球にやさしい情報社会」の実現を目指して、人が生きるうえで欠かせないインフラやサービスを提供することで、世界の顧客から愛される企業を目指す。

 企業の顧客向けには、クラウドサービスやビッグデータ活用による新たな価値の提供、その基盤となるプラットフォームの提供などに積極的に取り組む。ビッグデータ活用のポイントは、過去データを含めた大量のデータをリアルタイムに分析し、価値ある情報を抽出することだ。データの収集・分析から価値創造に至るプロセスの全てにおいて、NECの強みで貢献する。

 具体的には、(1)大量データ収集のための超高感度センサーなどのインタフェース技術や、(2)センサーによって収集されたデータのセキュリティを確保する暗号モジュール技術、そして(3)収集した大量のデータを分析するためのインバリアント分析、異種混合学習、顔画像解析などだ。

 加えて、大量に流れるデータをリアルタイム・ダイナミックに処理・伝送するストリームラインコンピューティング分野にも注力する。この領域でNECは世界トップクラスのSDN(Software Defined Networking)技術・製品を有しており、ネットワーク設計・構築の自動化などにより、ICTサービスを柔軟に提供することができる。

 このような総合力をもって、交通、自治体、農業、防災、環境、エネルギー、医療などの社会インフラや、製造、流通、金融、メディア・キャリアなど様々な顧客とともに、ビッグデータ活用による新たな価値・競争力のあるビジネスを創出し、日本企業のさらなる経営体質強化、グローバル展開のニーズにICTで貢献していきたい。