2012年に公開されたオープンソース/Linux記事のアクセスランキングでは、常連のLinuxディストリビューションやソフトに加え、Linux搭載電子書籍端末やワンボードマイコンを使った制作などハードウエアに関する記事が多数ランクインした。
1位となったのは「HDDが買えないならZFSを使えばいいのに」。重複排除機能を持ち、ディスクを節約できるOSS「ZFS」の記事だ。2位には「サーバー向け無償OSの定番『CentOS 6.2』」がつけた。5位には最近人気が高まっている「いま人気1位の『Linux Mint 12』」がつけた。
3位になったのが「書店で買えるLinuxマシン」。すなわち、楽天の電子書籍端末「kobo Touch」だ。LinuxをOSとしており、microSDカードを書き換えることで簡単に改造できる。11位に「Linuxとマイコンボードで毎朝美味しいコーヒーを」、13位に「楽天の格安電子書籍リーダー「kobo Touch」を改造」、15位に「49ドルのARMボードAPCで低価格・低消費電力Android PCとLinuxサーバーを作る」、16位に「衛星の位置を光で射す“ラピュタの飛行石”を作ろう(前編)」と、多数のLinuxとAndroidを使ったハードウエア制作・改造記事が人気を集めた。
注目したいのは「実録!「カーセンサーnet」リニューアル奮闘記」。第3話が4位になったのをはじめ、第1話から第4話まですべて20位以内にランクインした。Linuxカーネルの内部まで踏み込んだ性能との戦いが技術者の共感を得た。
「主役交代~ITの未来はOSSが決める - MS、14年目の大転換」も話題になった。OSSが商用ソフトに代わってIT産業のトレンドを決める主役になり、マイクロソフトもOSSとの共存に舵を切るという時代の変化を、鮮やかに切り取った。