ASUSによる世界初の両面ディスプレイUltrabookが「ASUS TAICHI」だ(写真1)。通常のノートPCの天板にあたる部分に、2枚目のディスプレイを搭載する。通常のノートPCとしてはもちろん、ディスプレイを閉じた状態ではタブレットPCとしても利用できる。
ASUS TAICHIは、2012年6月のCOMPUTEX TAIPEIに合わせて開催されたASUSのイベントで発表され、それ以来大きな注目を集めてきた(関連記事)。12月上旬の発売はいったん延期されたものの、12月22日よりいよいよ発売される見込みだ。
今回はこのASUS TAICHIを詳しくレビューしていきたい。
製品構成は1モデルのみ、価格はUltrabookとして標準的
今回評価するASUS TAICHIのスペックは以下の通り。詳細な仕様はASUSのWebサイトを参照されたい。
CPU | Intel Core i7-3517U 1.9GHz |
---|---|
メモリー | 4Gバイト |
ストレージ | 256GバイトSSD(SanDisk SD5SE2256G1002E) |
GPU | Intel HD Graphics 4000 |
ディスプレイ | 11.6インチIPS液晶×2(1920×1080ドット) |
OS | Windows 8(64ビット) |
現時点で発表されているモデルはメモリー4Gバイト・ストレージ256Gバイトの「TAICHI21-CW009H」のみで、他のバリエーションは用意されていない。メモリーは通常利用において十分な4Gバイトを搭載するが、64ビットのWindows 8を快適に使うためにも、8Gバイトのオプションが欲しいところだ。
12月20日現在、量販店での予約価格は14万円前後となっており、ポイントなどを考慮すると12万円台で購入できると考えてよいだろう。ASUS TAICHIはフルHDのディスプレイを2つ搭載し、Core i7プロセッサや256GバイトのSSDを採用するなど、スペック的には高級機という印象を受けるが、Ultrabookとしては標準的な価格といえる。
また、付属品として専用ケース(写真2、写真3)やVGAアダプタ、USB接続の有線LANアダプタを同梱する。オプションとして別途購入することを考えれば、お買い得感があるといえる。
オフィスソフトとしてはKINGSOFTの「Office 2012 Standard」が付属する。ただし30日間の無料体験版のため、本格的に利用する場合は別途購入したい。
この「TAICHI21」は11.6インチモデルだが、近いうちに13インチクラスの「TAICHI31」が登場する見込みと一部メディアが報じている。実際にASUSのサポートサイトでは、TAICHI31という選択肢が確認できる。ただし国内発売の有無など、現時点で詳細は不明だ。