米Googleは現地時間2012年12月15日、Googleサービスとスマートフォンなどのモバイルデバイス間を同期する「Google Sync」の個人ユーザー向け提供を中止すると発表した。同サービスは、米Microsoftの「Exchange ActiveSync」のプロトコルを使って、Googleのメール、カレンダー、連絡先にモバイルデバイスからアクセスできるようにするサービス。2013年1月30日からは新規デバイスでの設定はできなくなる。

 Googleは提供中止の理由について、オープンなプロトコルの採用でGoogleサービスとモバイルデバイス同期が可能になったためとし、その上で、既存ユーザーは2013年1月30日以降もGoogle Syncを継続利用できると発表している。

 だが、iPhoneユーザーを中心に、Google Syncの継続利用に不安を訴える声が上がっている。iPhoneの標準メーラーでGmailからのプッシュ配信を受け取るために、同サービスを利用しているユーザーがいるためだ。実際、2012年6月1日にサポートを終了したBlackberry向けのGoogleSyncアプリケーション「Google Sync for BlackBerry」は、2012年9月1日以降は使用できなくなっている(「Google Sync for BlackBerry のサポート終了」のお知らせ)。

 今回のGoogleの発表を受けて、米Microsoftは公式ブログを通じて、メールのプッシュ配信を利用するためには、同社の新しいWebメールサービス「Outlook.com」へ移行するようユーザーに促がすメッセージを発表している。

この2年間でおよそ50の製品/サービスが終了

 今回のGoogle Syncに限らず、Googleでは2011年以降、製品/サービスの整理・統合を積極的に進めており、これまで約50の製品/サービスが“大掃除”の対象となってきた。大掃除の主な理由は、製品/サービスの重複解消や「予想よりも利用されなかった」というもの。新しい製品/サービスを次々と発表しているGoogleとしては、研究・開発リソースを効率的に集中させるためにも、存在意義の薄れた製品/サービスには見切りをつけたいということだろう。

 以下、2011年以降のGoogleによる製品/サービス“大掃除”のニュースを紹介する。