NHN Japanの「LINE」やディー・エヌ・エー(DeNA)の「comm」といった無料通話・チャットアプリが大ヒットしています。同種のアプリは日本だけでなく海外でも人気で、例えば欧米で人気の「Viber」や、韓国で圧倒的なシェアを誇り、日本ではヤフーとの提携で話題となった「KAKAO TALK」(カカオトーク)、そして世界中で使われている米Microsoftの「Skype」などが挙げられます。

 2012年11月に公開した特集「LINEやcommの無料通話サービスを検証」では、LINEおよびcommのパケット解析(関連記事)と、Skype、LINEおよびcommの音声品質の客観評価を行いました。今回は続編として、表1に示す通り、Viberとカカオトークを追加し、技術的な観点から下記を実施します。

  • Android上でのパケット解析(Viber、カカオトーク)
  • iPhone5上での音声遅延測定(LTE、WiFi)
  • iPhone5上での音声品質測定(LTE、WiFi)
表1●今回の測定の対象サービス一覧
表1●今回の測定の対象サービス一覧
※1 回線交換フォールバック(Circuit Switched FallBack)の略称。現状LTE回線上で音声通話する際に、3G回線(回線交換)へ切り替えてから音声通話を開始する仕組みのこと。※2 Skype、LINE、commのパケット解析結果については、前回の特集を参照。
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 なお、Android上でのパケットの収集と解析については、前述の11月の特集記事同様にフリーソフト(表2)を使用します。iOSについては“Jailbreak”をしないと3G/LTE回線上を流れるパケットを解析することはできないため、パケットの収集と解析はAndroid版のみで実施しました。

表2●パケット収集・解析に使用するアプリケーション
表2●パケット収集・解析に使用するアプリケーション
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