富士通の防水Windows 8タブレットが「ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J」(以下、QH55/J)だ(写真1)。同社のARROWS Tabシリーズで評価の高い防水技術を施したタブレットとして、これまでのAndroidモデルに加えWindows 8を搭載した新モデルが登場した。
さらに、プロセッサとして現在主流となっているCore iではなく、インテルの最新Atomプラットフォーム「Clover Trail」を採用している。このClover Trailでは次世代Coreアーキテクチャ「Haswell」で提供する各種省電力機能を先取りしている(関連記事)。このため、バッテリ駆動時間や基本性能の伸び、「Connected Standby」機能による使い勝手の大幅な改善が期待できる注目の製品だ。
他社のClover Trailタブレットがいずれも12月以降の発売を予定している中、筆者はQH55/Jを11月22日の発売日に市販モデルとして購入することができた。今回はこのQH55/Jを詳しくレビューしていきたい。
店頭モデルはOfficeが付属、オンラインではカスタマイズも
今回評価するQH55/Jの主なスペックは以下の通り。詳細な仕様は富士通のWebサイトを参照していただきたい。
CPU | Intel Atom Z2760 1.5GHz(最大1.80GHz) |
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メモリー | 2Gバイト |
ストレージ | 64Gバイト |
GPU | Intel Graphics Media Accelerator |
ディスプレイ | 10.1インチHD(1366×768ドット) |
OS | Windows 8(32ビット) |
QH55/Jには、家電量販店などで購入可能な店頭向けの「カタログモデル」と、富士通のオンラインストアであるWEB MARTで購入可能な「カスタムメイドモデル」がある。ほかにも法人向けモデルとして「ARROWS Tab Wi-Fi Q582/F」が用意されている。
店頭モデルの価格は9万9800円で、実売価格は8万~9万円程度。一方、オンラインモデルは7万4800円からとなっており、大幅に安い。この価格差は主にOffice 2010の有無が原因だ。店頭モデルには2万5000円相当の価値がある「Office Home and Business 2010」が付属する。Officeの価格を考慮するとタブレット本体の価格は6万円程度で、Clover TrailプラットフォームのタブレットPCとして、標準的な価格という印象だ。オンラインモデルでもカスタマイズでOfficeを追加できる。
なお、オンラインモデルのカスタマイズではクレードルに関する選択肢がある。QH55/Jには「充電専用クレードル」と「USB/HDMIクレードル」という2種類のクレードルが用意されており、オンラインモデルでは選択や追加購入が可能だ。店頭モデルでは充電専用クレードルのみとなっている。
その他、メモリーやストレージといったPCとしての基本スペックに関するカスタマイズは存在しない。物理キーボードやマウスは付属しないので、必要があれば追加購入を検討しよう。