「本業で儲ける力は営業利益で判断する」「経費と支出はイコールではない」---。こうした会計のイロハを、実際の決算書を例に取りながら解説した連載が、「公認会計士平林亮子の仕事と投資に役立つ会計ABC」である。
会計はビジネスパーソンが身に付けておくべき素養の1つ。IT技術者であっても、業務システムを開発・運用する際に、経費や売上をどのようなタイミングで計上したらよいのか、売上原価と販売管理費の線引きをどうするかなど、会計の知識はさまざまな場面で必要になる。
連載では毎回、トヨタ自動車、マクドナルド、スターバックスなど有名企業の決算データを引用。それぞれの企業の強さや弱さを、会計の基礎知識とともに解説する。第11回では粉飾決算で上場廃止となった企業の貸借対照表を引用し、不自然に膨らんだ売掛金の残高から架空取引の形跡を探る試みまで紹介している(図)。
話題のIFRS(国際会計基準)でどのような点が問題になっているのかを正しく理解するためにも、まずはこの連載で会計の基本を学んでみてはどうだろうか。