図●粉飾決算で上場廃止になった企業の貸借対照表
図●粉飾決算で上場廃止になった企業の貸借対照表
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 「本業で儲ける力は営業利益で判断する」「経費と支出はイコールではない」---。こうした会計のイロハを、実際の決算書を例に取りながら解説した連載が、「公認会計士平林亮子の仕事と投資に役立つ会計ABC」である。

 会計はビジネスパーソンが身に付けておくべき素養の1つ。IT技術者であっても、業務システムを開発・運用する際に、経費や売上をどのようなタイミングで計上したらよいのか、売上原価と販売管理費の線引きをどうするかなど、会計の知識はさまざまな場面で必要になる。

 連載では毎回、トヨタ自動車、マクドナルド、スターバックスなど有名企業の決算データを引用。それぞれの企業の強さや弱さを、会計の基礎知識とともに解説する。第11回では粉飾決算で上場廃止となった企業の貸借対照表を引用し、不自然に膨らんだ売掛金の残高から架空取引の形跡を探る試みまで紹介している()。

 話題のIFRS(国際会計基準)でどのような点が問題になっているのかを正しく理解するためにも、まずはこの連載で会計の基本を学んでみてはどうだろうか。

公認会計士平林亮子の仕事と投資に役立つ会計ABC

第1回 「会計」を知れば、「会社」が分かる!

第2回 売上高は「曲者」、金額にだまされるな!

第3回 価格は二重人格、「裏の顔」に注目すべし!

第4回 利益の「ねじれ現象」に気をつけよ!

第5回 “副業”が企業の勝敗を左右する!?

第6回 経常利益の下にある企業ドラマを見逃すな!

第7回 下から目線で分かる「企業の意外な素顔」

第8回 「財産」は持っているだけでは意味がない!

第9回 企業の死命を分ける「借金」の存在とは

第10回 純資産で読み解く、企業は誰のもの?

第11回 粉飾決算のツケは誰が払えばいいのか

最終回 決算数字の鵜呑みは危険、自分なりの疑問や仮説が重要