パソコンの習熟度によって満足度にどのような違いが出るのか。これを分析するために初心者・中級者・上級者ごとに満足度を算出した。

 ノートの集計結果を見ると、初心者・中級者・上級者といずれもパナソニックが1位(図1)。習熟度にかかわらず、堅牢性やバッテリー駆動時間の長さなどの強みが評価されていると考えられる。

図1●[ノート]総合満足度を習熟度別に集計(参考)
図1●[ノート]総合満足度を習熟度別に集計(参考)
第1回に掲載したノートパソコンの総合満足度を分析するための参考データとしして、パソコンの習熟度ごとに回答者を分けて集計した。全体的に習熟度が高いほど満足度が高い。パナソニックは初心者・中級者・上級者のいずれも評価が高かった。NECやレノボ・ジャパンは習熟度が上がるにつれて評価が高まる傾向が見られた。
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 初心者ではコストパフォーマンスの評価が高い日本エイサーが2位。必ずしも全ての初心者が手厚いサポートを含む総合力の高さを求めているわけではなさそうだ。

 NECやレノボ・ジャパンは習熟度が高くなるにつれて評価も上がっている。ベテランユーザーに高い信頼を得ていることが分かる。

 デスクトップでは東芝が初心者・中級者・上級者で1位(図2)。初心者はレノボ・ジャパンやマウスコンピューターといった格安製品を扱うメーカーを評価している。

図2●[デスクトップ]総合満足度を習熟度別に集計(参考)
図2●[デスクトップ]総合満足度を習熟度別に集計(参考)
図1と同様にデスクトップパソコンの総合満足度を習熟度別に集計した。習熟度が低いほど上位と下位のメーカーで満足度の差が大きくなる傾向が見られた。その中で東芝は、いずれの習熟度でも満足度が高かった。エプソンダイレクトは習熟度が高いほど評価が高くなっている。
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 エプソンダイレクトは習熟度が高いほど評価が高い。一部でマニュアルなどサポート内容が上級者向けという意見もあり、その影響が出た可能性がある。NECはいずれの習熟度でも4位と安定した評価を得た。

 ノート、デスクトップともに習熟度が上がるにつれて満足度が底上げされる傾向が見られた。パソコンに対する知識や経験が深まるほど自ら問題を解決できる能力も増し、使い勝手やサポート利用などに不満が少なくなることが結果に表れたと見ることができる。