魅力的な価格や特徴的な機能に引かれてパソコンを購入したが、その後で製品の意外な弱点が判明したという苦い経験を持つ人も多いだろう。「画面が見づらい」「電池が持たない」「入力がしづらい」といった機能面のほか、場合によってはサポートや故障時の修理といったメーカーの対応を不満に感じることもある。

 パソコンはユーザーの生産性を支え、重要なデータを記録する仕事の生命線ともいえるツール。それだけに、可能な限りストレスなく快適に使えて、信頼性の高い製品を選びたい。ユーザーの期待に応える優れた製品はどれか。これを検証するため、実際に製品を購入したユーザーに対するアンケート調査を実施した。

 パソコンの性能・機能、操作性・使い勝手、デザイン、コストパフォーマンス、サポートの評価をした上で、最後に総合的なパソコンの満足度を聞いた。

 ノートパソコン部門ではパナソニックが3年連続で1位となった(図1図2)。携帯ノート「Let's note」シリーズの丈夫な設計、バッテリー駆動時間、軽さといった機能に高い評価が集まった。電話窓口の丁寧さや迅速な修理対応などサポートの評価が高まっていることも満足度を押し上げている。

図1●ノートパソコンの総合満足度
図1●ノートパソコンの総合満足度
3年以内にノートパソコンを購入した人にパソコンの総合的な満足度を聞いた。「満足」を10点、「まあ満足」を5点、「どちらとも言えない」を0点、「やや不満」を-5点、「不満」を-10点として、合計値を有効回答数で割った値を満足度とした。1位のパナソニックが6ポイントを超えた。2位から9位が5ポイント以上と僅差の結果となった。平均の数値はグラフ中のメーカーにおける全ユーザーの満足度を集計し、計算したもの。カッコ内の数値は有効回答数。
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図2●ノートパソコンの総合満足度の推移
図2●ノートパソコンの総合満足度の推移
ノートパソコンではソニーが昨年の5位から3位にアップした。日本エイサーやNECも順位を上げた。
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 2位はレノボ・ジャパン。衝撃に強い設計やキー入力のしやすさに定評がある「ThinkPad」シリーズの評価が高い。「IdeaPad」など低価格のノートパソコンはコストパフォーマンスで高い評価を集めている。

 3位はソニーで、デザインの評価が高い。価格と機能のバランスが取れているという意見のほか、「VAIO Z」シリーズなど携帯ノートに高い評価するユーザーも見られる。