今週掲載した緊急特集「みずほ、復活への再挑戦」では、みずほフィナンシャルグループが進めている勘定系システムの全面刷新・統合プロジェクトを取り上げた。
同プロジェクトは、みずほ銀行、みずほコーポレート銀行、みずほ信託銀行の勘定系システムを統合・刷新するというもので、世界でも類を見ない大規模プロジェクトとなる。
新システムは2015年度から順次、稼働を始める予定で、2012年4月から2013年3月までは要件定義、2013年4月から設計・コーディングに取り掛かることになっている。ピーク時の開発要員は8000人に達する見込みで、富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータに分割発注するマルチベンダーの開発体制となる。
以下、全面刷新プロジェクトの緊急特集とともに、2011年3月にみずほ銀行で発生した大規模システム障害の全貌、さらに障害発生以降のみずほフィナンシャルグループにおける組織・ITガバナンスの立て直し、金融庁の対応などの関連ニュースを紹介する。
緊急特集:みずほ復活への再挑戦
2011年3月に発生したシステム障害の全貌
障害発生後の組織・ITガバナンスの立て直し
- みずほ銀システム障害、頭取とシステム担当役員が引責辞任(2011年5月)
- みずほ、システム障害の再発防止策を公表(同5月)
- みずほ銀行の新CIO、みずほ情報総研の福沢副社長に(同6月)
- みずほFG、主要2行の統合は2013年上期を目指す(同9月)
- みずほFGがワンバンク化を正式決定、人員を3000人削減(同11月)
- みずほ、CIOの権限を強化 システムに先駆け組織と業務を統合へ(2012年2月)
金融庁の対応
- 金融庁、みずほ銀とみずほFGに業務改善命令(2011年5月)
- 第二のみずほ銀を防げ 金融庁がシステムリスク監視を強化(同9月)
- 金融庁が金融検査マニュアルを改訂、みずほ銀行システム障害の教訓を盛り込む(2012年6月)
- みずほ銀行への金融庁の業務改善命令が解除(同9月)