Windows Azureストレージに新しいフラットネットワークが導入されました。これにより、コンピューティング サービスとの間の通信速度が最大10倍に改善されます。また、BUILD 2012のキーノートで発表されたASP.NETの拡張が実施され、Webサイトにユーザー認証機能が簡単に組み込めるようになりました。

Azureストレージにフラットネットワーク導入、帯域幅を改善

 2012年11月2日、Windows Azureの全データセンターでストレージにフラットネットワークが導入され、より高い帯域幅のネットワークによる接続が可能になりました。

 ストレージノードネットワーク速度コンピューティング-ストレージ間のネットワークロードバランサージャーナリング用デバイス
第1世代1Gbpsヒエラルキー型ネットワークハードウエアハードディスクドライブ
第2世代10GbpsフラットネットワークソフトウエアSSD

 Windows Azure仮想マシンでは、展開する仮想マシンイメージ(VHD)をWindows Azureストレージ上に保持しています。今回公表された“第2世代”と呼ばれるストレージの導入により、コンピューティング サービスとの間での通信速度が従来の1Gbpsから10Gbpsと大幅に向上します。また、コンピューティング サービスとストレージの間に多くの帯域幅を必要とするMap/ReduceやHPCにも対応した設計となっています。

 この“第2世代”は、コンピューティングのマルチテナントへの対応を強化しており、独立して拡張性を高めるために、ストレージからの分離が行われています。このため、ネットワークの拡張とスループットの大幅な改善を実現するべく開発・導入が進められました。Quantum 10(Q10)と呼ばれるノンブロック型の10Gbpsフラットネットワークが採用されており、また、ロードバランサーもハードウエアからソフトウエアに変更されています。

 なお、今回の拡張性アップデートは、2012年6月7日以降に新規作成されたストレージ に対して提供されます。ストレージの作成日付は、Windows Azure ポータルでストレージを選択すると、詳細情報から確認できます。

●関連情報
Windows Azure’s Flat Network Storage and 2012 Scalability Target](Windows Azureチームのブログ)