Linuxを使う楽しみの1つは、数多くあるディストリビューションから自分の好みや用途に合ったものを選択できること。全世界で百種類以上あるLinuxディストリビューションの中から、一度は試しておきたい10種を厳選し紹介する。

 Linuxユーザーなら誰でも知っているようなディストリビューションとして「Ubuntu」や「Fedora」、「CentOS」などがある。これら以外にも、興味深いディストリビューションは数多くある。

openSUSE
古くからあるLinuxで安定性高い

公式サイト:http://www.opensuse.org/
日本語サイト:http://ja.opensuse.org/

openSUSE 12.1
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 openSUSEは、最も古くからあるLinuxディストリビューションの1つだ。米Novell社がプロジェクトを支援してきた経緯もあり、安定性が高い。インストーラーも丁寧なガイドとなっており、導入も容易だ。

 従来、デスクトップ環境に「KDE」を採用していたが、現在は「GNOME」や「Xfce」も使える。これらはインストール時に選択できる。

 特徴的な機能は、管理ツールの「YaST2」。パッケージのアップデートからソフトウエア/ハードウエアの設定まで、各種システム管理をYaST2で作業できる。

 openSUSE用のパッケージを作るための環境を提供する「openSUSE Build Service(OBS)」や、Webサイトでアイコンを用意してワンクリックでopenSUSEにパッケージをインストールできる「1-Click Install」も特徴として挙げられる。

KNOPPIX
レスキューCD/DVDに最適

公式サイト:http://www.knopper.net/knoppix/
日本語サイト:http://www.risec.aist.go.jp/project/knoppix/

KNOPPIX 7.0.2
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 PCが起動しない場合にライブ版で救出作業が可能だが、そうした場面でお薦めなのがKNOPPIXだ。CDやDVDからの起動を高速化する技術「LCAT」を実装しており、最も起動が高速なライブ版といえる。

 KNOPPIXではファイルやHDDを復旧させるための機能も標準実装されている。HDDのブートローダーが壊れていても、KNOPPIXのブートローダーから直接、HDDのLinuxを起動できる。さらに、壊れたブートローダーを修復するためのコマンドもある。