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価値を生むシステム開発とは ~ XDev2012レビュー

従来の開発では投資対効果が悪すぎる

ソニックガーデン 社長 倉貫 義人 氏

矢口 竜太郎=日経SYSTEMS 2012/11/26 日経SYSTEMS
写真●ソニックガーデン 社長 倉貫 義人 氏
写真●ソニックガーデン 社長 倉貫 義人 氏

 「IT投資に対するソフトウエアの価値を最大化することを第一に考えた結果、従来の開発の仕方から脱却するしかなかった」。ソニックガーデンの倉貫義人氏は、11月7日に都内で開催された開発者向けイベント「X-over Development Conference 2012(XDev2012)」において、「ユーザー価値を最大化するカイゼン型開発」と題した講演を行い、同社が独特な開発方法やビジネスモデルを採用している理由について、こう言及した。

 倉貫氏は、従来の開発では投資対効果が悪く、IT投資に対するソフトの価値を最大化できないと主張する。特に投資効率を悪くしているのは、見積もりのバッファーだという。「リスク分がバッファーとして上乗せされるので、ユーザーは割高なコストを支払っていることになる」(倉貫氏)と説明する。このほか、開発担当者と運用担当者が別組織になっていることで、ドキュメント作成のコストがかかっていることや、先を見越して割高なハードを購入しなければならないことを槍玉に挙げた。

 さらに、投資対効果が悪くなるのはSIerのビジネスモデルが原因だと指摘する。「SIerの開発では、受注額が先に決まり、成果物に対する完成責任をSIerが負う。これではSIerのエンジニアはリスクを最小化することにどうしても気を使ってしまう」(倉貫氏)。その結果、システムの価値を高めることよりも、あらかじめ決まった金額と要件を守ることを優先させた開発になる。これを倉貫氏は「ディフェンシブな開発」と名付けている。

 ディフェンシブな開発によって、ユーザーが満足しているならば問題はない。しかし倉貫氏は「ディフェンシブな開発で、ユーザーは必ずしも満足していない。それどころか、バグがなく納期通りに納品されたが、使い物にならなかった、というシステムは多い」という。ユーザーはよくできたシステムを欲しがっているのではなく、システムを使ってビジネスを良くすることを望んでいる。それにもかかわらず、作り手が守りに入っているため、意識のすれ違いが起こる、という理屈だ。

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