写真1●パネルディスカッションに登壇した三人(写真撮影:井上裕康)
写真1●パネルディスカッションに登壇した三人
(写真撮影:井上裕康)
[画像のクリックで拡大表示]

 2012年11月7日に都内で開催された開発者向けイベント「X-over Development Conference 2012(XDev2012)」で、「~IT3誌の編集長らが激論~激変の時代、開発の未来を語る」と題するパネルディスカッションが行われた(写真1)。パネリストは日経コンピュータの田中淳副編集長(写真2)、日経SYSTEMSの松山貴之編集長(写真3)、日経ソフトウエアの米田正明編集長(写真4)の三人。モデレーターはXDev2012の森重和春プロデューサーが務めた。

 三人が指摘したのは、ソフトウエア開発とシステム開発を取り巻く環境が、過去数年で激変していることだ。

 まず松山氏は「かつては限られたリソースでプログラムを動かす必要があったため、開発者はハードウエアに強い関心を持っていた。しかし今は、サーバーで動かすプログラムを作るフレームワークを強く意識している」と、開発者自身の意識変化を指摘した。

写真2●日経コンピュータの田中淳副編集長
写真2●日経コンピュータの田中淳副編集長
(写真撮影:井上裕康)

 続いて田中氏は、企業情報システムの「利用環境、利用者層、利用目的の三つが大きく変わった」と分析。1990年代にオープン化が進み、クライアントサーバーモデルがITの主流となった。今では、スマートフォンやタブレットなどを端末として利用するのが当たり前になっている。さらにそうしたデバイスやPCが普及したことで、システム担当者だけでなく、社員全員が企業情報システムを使うようになった。そして企業がシステムを利用する目的も「合理化から生産性向上へ変わってきた」と田中氏は述べた。

 時代に応じて、開発ツールや言語も変わってきたとするのが米田氏だ。ライブラリなどが進化したことで、「頭を使って時間をかけるのではなく、楽をしつつ高速に開発できるようになった」(米田氏)。