「プロジェクト」と聞くと、超高層タワーを建てたり人類を月に送り込んだりといった大掛かりな事業をイメージすることが多い。IT技術者であれば、高い信頼性を求められるオンラインシステムや社運をかけた新規事業を支えるシステムの開発を思い浮かべる方もいるかもしれない。
しかし、プロジェクトとは本来「ある期間の中で独自の成果を生む活動」を指す言葉である。始まりと終わりがあり、これまでと異なる「新たなチャレンジ要素」を持った活動であれば、すべてがプロジェクトとなる。
アイ・ティ・イノベーションの弘中伸典氏の「プロジェクトマネジメント きほんのき」は、その名の通りプロジェクトマネジメントの基本を親しみやすい文章で解説した連載である。毎回、「パーティ」「売り上げノルマの達成」「家族旅行」など日常で経験する出来事を引き合いに出しながら、プロジェクトマネジメントで考慮すべき要素、「段取り」「確認」「振り返り」という基本動作とそのポイントを取り上げてきた。
連載は先日、惜しまれつつ終了したが、1年半にわたる内容を改めて紹介する。「プロジェクトの基本」に頭を悩ませている方は、ぜひ参考にしてほしい。
プロローグ
品質、コスト、納期、範囲、組織
- 紡ぎ出される、PMの横糸(1)
- 紡ぎ出される、PMの横糸(2)
- えっ?そんなの聞いてないよー!
- 良いこといっぱい、標準化
- PMの行動様式
- マル秘!PM便利道具の活用術
- 家族旅行で考えるプロジェクトマネジメント
基本動作:段取り
- 段取り八分、腹八分
- 段取りの一:プロジェクトの目的を明確化する
- 段取りの二:おでん屋のスープを明確化する
- 段取りの三:作業リストを作る(1)
- 段取りの三:作業リストを作る(2)
- 段取りの四:スケジュール表を作成する
- 段取りの五:体制図を作成する
- 段取りの六:コミュ二ケーションルールを決定する
- 段取りの七:品質目標を設定する
- 段取りの八:予算を確保する
- 段取りの九:リスクへの対策を検討する(1)
- 段取りの九:リスクへの対策を検討する(2)
- まとめ-計画書をきちんと作るためのポイント
基本動作:確認
- プロジェクトの“段取り”から“確認”へ
- 作業の進み具合を確認する
- 問題と対応状況を確認する
- メンバーの状況を確認する
- 品質の状況を確認する
- プロジェクトマネジメント5つの誤解(1)
- プロジェクトマネジメント5つの誤解(2)
- コストの状況を確認する
- 変更の発生と対応状況を確認する
- リスクの状況を確認する
- まとめ---プロジェクトの状況をきちんと確認するためのポイント