写真1●「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム BIアプライアンス(HADB プラットフォーム BIアプライアンス)」のハードウエア外観
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 日立製作所とDTSが共同開発した「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム BIアプライアンス(HADB プラットフォーム BIアプライアンス)」(写真1)は、日経BPが主催する「ITpro EXPO AWARD 2012」で大賞を受賞した。

 HADB プラットフォーム BIアプライアンスは、ビジネスインテリジェンス(BI)業務用のアプライアンスサーバーである。最大の特徴は、従来比で約100倍の高速処理ができるというデータベース・エンジンに、簡易な操作を意図したBIアプリケーションを組み合わせたこと。

 データベース処理エンジンには、日立製作所が開発した基盤ソフトウエア「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム(HADB プラットフォーム)」を使う。BIツールにはDTSが開発する「BI NavigationStudio(BINaS)」を採用している。

 ハードウエアには日立製作所製のサーバー機およびディスクアレイ装置を使う。HADB プラットフォーム BIアプライアンスは2012年10月から販売を開始している。販売元はDTS。

 データベース処理エンジンのHADB プラットフォームは、「非順序型実行原理」という手順に基づいて処理を実行する。日立製作所によれば、従来型のリレーショナル型データベースを使う場合に比べて、約100倍高速なデータ検索処理が可能。2012年10月10日~12日に開催された「ITpro EXPO 2012」の展示ブースでは、小売業10カ月分のレシートデータ2億件から、1カ月分を短時間で抽出するデモを見せた。

写真2●HADB プラットフォーム BIアプライアンスが搭載するBIツール「BI NavigationStudio」の操作画面
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 BIツールであるBINaSの特徴は、画面に表示される指示に従ってデータを分析できる機能にある(写真2)。RFM分析やABC分析といった典型的なデータ分析処理の手順を複数搭載しており、この手順をユーザーにガイドする。これにより、専門知識のない現業部門のユーザーでも、データ分析業務が進められるようにした。

 データ分析処理の手順やユーザー向けの画面をカスタマイズする機能も備える。これにより、経験豊富な担当者のデータ分析ノウハウを社内で横展開しやすくなるという。