昨年のITpro EXPO 2011、初日の基調講演の様子
昨年のITpro EXPO 2011、初日の基調講演の様子

 エンタープライズICTの総合イベントである「ITpro EXPO 2012」展示会が、いよいよ来週水曜日、10月10日に東京ビッグサイトで開幕する。

 ITpro EXPOの大きな特徴は、展示会と同時に多数の講演・セミナーが実施されることだ。基調講演/基調パネル、企画講演/企画パネル、特別講演、および、クラウド、ビッグデータ、スマートフォン、セキュリティ、ソーシャルといった旬のテーマの専門セミナーなど、約170にも及ぶセッションが実施される。今年はどんな講演やセミナーが実施されるのか。主なものを紹介しよう。

 なお、一部を除いてほとんどすべての講演・セミナーは無料で受講できる。ただし、いくつかのセッションが既に満席となっている。満席となったセッションでも、当日、空席がある場合は入場可能だ。満席表示となっているセッションについても、開始時刻に合わせて講演会場に足を運んでみると入場できる可能性はある。

基調講演/パネル

 基調講演は、各日とも午前10時から開催される。

 初日の基調講演に登壇するのは、日本総合研究所の高橋進 理事長。日本を代表するエコノミストの1人だ。デフレから脱却できない日本経済、縮小を余儀なくされる国内市場。そうした先行き不透明感のなかで今後どこに光を見い出し進んでいくべきなのか。「新興国シフト、内需不振の時代を生き抜くビジネスモデル」と題して語っていただく。

 次に、2日目の基調講演に登壇するのは、ヤマトホールディングスの小佐野豪績執行役員。恒例のCIOオブ・ザ・イヤー受賞者記念講演だ。CIOオブ・ザ・イヤーは、企業のCIO(最高情報責任者)を対象に、IT戦略の実行やリーダーシップなどにおいて特に活躍が目覚ましい人物を日経情報ストラテジーが毎年選出しているものである。今年は、ヤマトホールディングスの小佐野氏が選ばれた。「宅急便の成長とヤマト運輸のIT戦略」と題して、宅急便事業の今後や、新規事業創出などを見据えたIT戦略について語っていただく。

 3日目の基調講演。これも、ほぼ恒例となっている携帯電話事業者によるパネルディスカッションだ。今年は、「エンタープライズ・モバイル最前線」と題して、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの法人営業部門のキーパーソンが登壇する。携帯電話事業に関しては、KDDIとソフトバンクによる「iPhone 5」発売とLTEサービス開始、およびテザリングサービス提供、そしてソフトバンクによるイー・アクセス買収と、直前に大きな動きがあった。いったんどんな議論が展開されるのか、要注目パネルと言えよう。