新しいOSを使い始めた当初は、とても新鮮な気持ちになれるものである。それまでと同じようなことをやっているにも関わらず、いろいろな場面で新しい発見があるからだ。Windows 8も例外ではない。
商売柄、新しいOSは、すみからすみまで探し回って、何がどう変わったのかを片っ端からチェックするのだが、Windows 8では、まず、そのシステムサウンドの優しさがちょっと嬉しかった。

というのも、Windows 7までのシステムサウンドは、たとえばエラー音などは「コラッ」と怒られているような気持ちにさせられるものだったのだが、Windows 8は違う。「だめですよ」とたしなめられているようなイメージだ。メールの着信音ひとつとっても美しい。そこはかとなく未来感を漂わせている。
USBデバイスを接続したときなども、これまでは認識したのだか、外れたのだか、いまだによくわからないのだが、Windows 8では直感的にわかる。各種のイベントにどのようなサウンドが割り当てられているのかは、コントロールパネルの「サウンド」でテスト試聴できる。また、各種テーマが用意され、サウンドのセットを切り替えることもできる。ただ、一通り再生してみたがWindows標準がもっとも優雅な感じだ。
ノートパソコンは人前で使うことが多いので、サウンドは基本的にミュートしているが、自宅でデスクトップパソコンに向かうときは、この新しいサウンドになんとなく癒やされ、仕事をしていても、新しいOSを使っているんだなあと実感できるのだ。
というわけで、新しく連載を始めることになった。あまり実用ということにこだわらず、Windows 8について、役に立たない四方山話をしていければなと思っている。アドミニストレーター的には、Windows 8導入本番は、綿密な検証を経たまだまだ遠い先の話だとは思うが、親近感は潤滑油にもなるはずだ。どうかご愛読いただけますよう。
フリーランスライター