写真1●インテルの開発部門を担当するJustin Rattner氏は脳波に反応するネコ耳を付けて登壇し会場を沸かせた
写真1●インテルの開発部門を担当するJustin Rattner氏は脳波に反応するネコ耳を付けて登壇し会場を沸かせた
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 米サンフランシスコで開催された米インテル社の開発者向けのイベント「Intel Developer Forum(IDF) 2012」の最新情報を紹介する特集。最終回となる今回は、インテルが想定する未来の姿について紹介しよう。インテルでは、無線接続にこだわった製品開発を進めている。また、ナチュラルユーザーインタフェースの普及も予測する。

 IDF 2012で最終日のキーノートに登壇したChief Technology Officer(最高技術責任者)のJustin Rattner氏(写真1)は、インテルの研究部門で進めている研究内容を披露。「It's Wireless World」と題したテーマで、「今後、すべてのコンピューティングはワイヤレスになる」と、無線技術はますます普及すると予測した。

デジタル化することで無線にもムーアの法則を適用

 Rattner氏はまず、無線の分野でもムーアの法則が有効であると指摘。依然としてアナログ技術で作られてきた無線通信のRF(Radio Frequency:高周波)部分について、デジタル技術で置き換えていく方針を示した。アナログ方式のままでは集積度を上げることが難しく、結果的にCMOS化するときにアナログの部分が大きくなってしまっていると指摘(写真2)。これを、デジタル技術化することでムーアの法則にしたがってプロセス技術を微細化することが可能になるという。

写真2●無線はアナログ部分が多く集積度を上げるのが難しくなってきた
写真2●無線はアナログ部分が多く集積度を上げるのが難しくなってきた
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