米サンフランシスコで開催された米インテル社の開発者向けのイベント「Intel Developer Forum(IDF) 2012」の最新情報を紹介する特集。前々回はCoreプロセッサ、前回はAtomプロセッサと、ここまで基本的にPCやスマートフォン/タブレット向けのCPUについて紹介した。今回は、サーバー向けCPUについて明らかになった情報を紹介しよう。

Xeonも2013年にIvy Bridge世代に代替わり

写真1●米インテル データセンター&コネクテッドシステウズ担当のDiane Bryant氏
写真1●米インテル データセンター&コネクテッドシステウズ担当のDiane Bryant氏
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 まず、サーバー向けプロセッサXeonについて、Ivy Bridgeの製造技術を使った新製品が、IDF 2012で正式に発表された。これは初日のキーノート終了後のプレスミーティングでデータセンター&コネクテッドシステウズ担当のDiane Bryant氏(写真1)が、報道陣向けのブリーフィングで明らかにしたものである。

 Bryant氏が発表したのは、現時点のクライアント向け最新プロセッサであるIvy Bridgeアーキテクチャの22nm製造プロセス技術を採用した、サーバー向けのプロセッサXeonのE7ファミリーとE5ファミリーの2つである。Ivy Bridge世代のXeonとしては、2012年5月に発表した2~4コアのエントリー向け低電圧版のE3ファミリーがある。今回発表された2つは、E7ファミリーが大規模基幹業務向けのXeon、E5ファミリーが中規模向けXeonなる。

 これまで、エントリーのE3ファミリーと中規模向けのE5ファミリーについては、Ivy Bridgeの1つ前の世代となるSandy Bridge世代の製品が提供されていた。E7ファミリーに相当する大規模向けは、そのさらに1世代前のWestmere世代の製造技術で作ったWestmere-EXしかなかった。今回発表した新製品で、XeonのE3/E5/E3ファミリーすべてについて、Ivy Bridge世代に生まれ変わることになる。

 新しいE5/E7ファミリーでは、22nm製造プロセスという最新の製造技術を使うことで、これまでのパフォーマンスや消費電力を改善している。そのほか、「APICv」と呼ぶ新しい仮想化機能を搭載する予定だ(写真2)。IDF 2012に合わせてテストユニットの提供を開始しており、2013年中の製品出荷を予定している。

写真2●Ivy Bridge世代の新しいXeon E7/E5ファミリーを発表した<br>サーバー向けの仮想化機構「APICv」などを搭載し2013年に出荷する。
写真2●Ivy Bridge世代の新しいXeon E7/E5ファミリーを発表した
サーバー向けの仮想化機構「APICv」などを搭載し2013年に出荷する。
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