この短期連載では、普通のエンジニアである筆者が取り組んだ英語勉強法を紹介している。前々回は筆者の英語勉強の歴史を、前回は英語がペラペラになるための第一歩としてリスニングの勉強法を紹介した。
今回は、英語学習の原則についてお話ししたい。英語学習を効率的に進めていくためには、まず効率の良い勉強法を見分ける力を持つこと。そして、自分の今の状態に合わせて適する勉強法を選ぶことが必要になる。
効率の良い勉強法、悪い勉強法
世に出ている英語勉強法は、それこそ星の数ほどある。そのなかには、効率良く勉強できるやり方もあれば、そうでないものもある。
筆者の学生時代を振り返ると、実に勉強の効率が悪かった。結構英語を勉強させられたにもかかわらず、正直なところ、全く使えるようにならなかった。文も読めないし、聞くのもしゃべるのもうまくできなかった。
そもそも英語の先生の発音は、「ジス・イズ・ア・ペン」のように日本語のカタカナを読んでいるのとほとんど同じだった。文法を勉強する、単語を覚えるといった当時の勉強法は、全て文字がベースになっていたのだ。
これらの学習法は、少なくとも筆者には全く適さなかった。いくらやっても、ペラペラには程遠い状態のままだった。
その後、さまざまな勉強法を試してみて、「効果があるな」と感じたものも、そうでないものもあった。だったら、効果がある勉強法はなぜ効果があるのだろう。何か共通点はあるのだろうか。こんな意識で、いくつかの勉強法を観察してみた。すると、いくつかの新しい勉強法には共通する「原則」があることに気がついた。
今回は筆者なりに整理した、効率の良い英語勉強法が共通して持っている五つの原則をご紹介したい(図)。
以前に英語を勉強したことのある方なら、当時教わったことと全く異なる内容が新たな「常識」になっていると感じるケースも少なくないだろう。
英語勉強法の原則を学ぶと、効率の良い勉強法を選ぶのに役立つ。さらにそれぞれの勉強法のトレードオフがわかるようになるから、勉強法を組み合わせたりカスタマイズしたりできるようになる。あなたにぴったりの勉強法を自分で作れるわけだ。英語勉強テクニックを選択する際にぜひ参考にしてほしい。