目に見えている課題の解決には熱心に取り組むものの、もっと大きな問題の存在に気づかない。その結果、改革の効果は限定的に終わってしまう─。業務改革ではこんな失敗が生まれる。経営コンサルタントの著者は、間接業務、調達、生産など8分野で業務改革の包括的なフレームワークを提示し、見落としがちな問題に気づかせる。

 改革活動は部門単位で行われることが多いが、部門外にも目を配ることが必要と説く。例えば調達改革において、購買部経由の調達の効率化だけでなく、事業部が直接購入している間接材もまとめることでスケールメリットを出し、より大きなコスト削減に成功した事例なども紹介する。

最強の業務改革

最強の業務改革
栗谷 仁著
A.T.カーニー監修
東洋経済新報社発行
2520円(税込)