連載で「すれちがい症候群」を紹介したイラスト。作画は山崎 直子さん(マナスリンク)
連載で「すれちがい症候群」を紹介したイラスト。作画は山崎 直子さん(マナスリンク)
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 8月に連載が完結した「超上流のアンチパターン」では、システム開発プロジェクトの上流工程で発生しがちな問題を毎回「症状」として取り上げ、その「診断」と「処方箋」をお伝えしてきた。症状と処方箋をそれぞれ親しみやすいイラストで紹介したこともあり、毎回、多くの方にお読みいただくことができた。

 連載で取り上げた症状は、会議が延々と続くのに業務要件をまとめられない「しまいこみ症候群」、場当たり的に作成した業務フローが使い物にならない「もぐら叩き症候群」、誰も読めないほど巨大な業務フローを作成してしまう「とりあえず症候群」、用語解釈の違いで会議が円滑に進まない「すれ違い症候群」、それにシステム中心に考えてしまったために業務改善を達成できない「思い違い症候群」の5つ。システム開発の上流工程に携わった経験のある人なら、深刻さの度合いに差こそあれ、いずれも「あるあるネタ」と呼びたいほど頻発する症状である。

 著者の上山氏は、プロジェクトマネジャーや上流工程のコンサルタントの経験を踏まえて、これらの症状を診断して原因を解説、適切な処方箋を導き出してきた。以下、各回の連載記事を紹介する。上流工程に携わる方には、ぜひ読んでいただきたい。

超上流のアンチパターン

いつまで経っても業務要件がまとまらない --- しまいこみ症候群

数カ月かけた業務フロー作成が水の泡に --- もぐら叩き症候群

その業務フローは誰も読めない --- とりあえず症候群

用語理解の違いで会議が先に進まない --- すれ違い症候群

業務改善のはずが現行システムの焼き直しに --- 思い違い症候群