車載Ethernetの普及に向けては、物理層ではデータ伝送速度の向上も必要になる。情報系用途でのデータ容量増大に対応したり、車載LANのバックボーンで利用可能にしたりするのが目的だ。直近の目標は、1Gビット/秒の仕様を策定すること。民生機器で使われる1000Base-Tでは、4対の信号線で1Gビット/秒を実現している。この信号線数のまま、自動車に適用するのは、コストや実装スペースの面で難しい。

 そこで、4対よりも少ない信号線で1Gビット/秒を実現するための技術仕様について、IEEE802.3のグループで議論されている。2012年3月に発足した、「RTPGE Study Group」である。物理層LSIを手掛けるBroadcom社やNXP社、Marvell社、Micrel社が参加する他、大手自動車メーカーも加わっている。

(詳細は日経エレクトロニクスの2012年8月6日号の解説「Ethernetがクルマに載る」をご参照ください)