ノートパソコンやスマートフォンなどの無線LAN対応機器が、海外でもインターネット接続できるようになるモバイルルーターの海外向けレンタルサービス。「いくらかかるの?」「スマートフォンの携帯メールはどうなるの?」など、使い勝手や料金にまつわる5つの疑問にお答えしよう。
Q1:どんなメリットがあるの?
海外旅行の観光地などで、スマートフォンをフル活用できれば快適に旅行を楽しめる。例えば、Google Mapsなどの地図アプリは、当然のことながら海外でも利用可能。翻訳アプリを使えば、カンタンな会話ぐらいならスマートフォンの画面を指し示すだけで意思疎通ができる。海外の都市の地下鉄などを対象とした路線検索アプリなどもある。ガイドブック片手に歩き回っていた過去の海外旅行とは比べものにならないほど、充実した観光旅行ができる。
ただ、気になるのは海外における通信料金だ。国内では、月間数千円でインターネットにつなぎ放題になる料金プランが各社とも充実している。しかし海外ではそうはいかない。
各社とも、上限額を定めた海外データローミングサービスは提供している。ただしその課金単位は1日。NTTドコモとKDDIは、20万パケット(約24.4Mバイト)までは1日あたり最大1980円、20万パケットを超えた場合は2980円が上限となる(スマートフォンの場合)。ソフトバンクモバイルの場合も同様に、25Mバイトを境に1日最大1980円と1日最大2980円の上限額が切り替わる(同)。いずれにしても、例えば7日間の旅行では約1万4000円程度の出費は覚悟しなければならない。国内の料金に比べると、やはり割高だ。
こんなときに重宝するのが、モバイルルーターの海外向けレンタルサービス(写真1)。国・地域によって料金は異なるものの、ルーター1台あたり1日数百円から千数百円で利用できる(表1)。スマートフォンの無線LAN接続機能とこのレンタルモバイルルーターを使えば、携帯電話各社の海外データローミングサービスよりも安価に利用できるというわけだ。
NTTドコモ、KDDI | スマートフォンの場合 ・20万パケットまでは最大1980円/日 ・20万パケット超は最大2980円/日 |
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ソフトバンクモバイル | スマートフォンの場合 ・25Mバイトまでは最大1980円/日 ・25Mバイト超は最大2980円/日 |
レンタルモバイルルーター | 1カ国・地域滞在の場合で数百円/日~千数百円/日 |
さらに、スマートフォンのほかにノートパソコンを旅行に携行するのであれば、レンタルモバイルルーターが有利となる。ホテルで明日の旅行計画を立てるときなどに、画面の大きなパソコンをインターネットにつなぎ、参加メンバーみんなで検討するといったことが可能になる。もちろん外出時にはスマートフォンを接続できる。また、複数の人がスマートフォンを持っている場合もお得感が増す。ほとんどのモバイルルーターは、複数台の接続に対応している。
スマートフォンを持って海外旅行するのであれば、とにかく一度、レンタルモバイルルーターを検討してみると良いだろう。