コーチングの理論では、部下にやり方を教えるのではなく、質問を通じて自ら答えを見つけ出すよう促すことが推奨されている。「質問家」を自称する著者は、具体的な質問を並べて、上司と部下のマンツーマンの対話や、グループでの討議の仕方などを説明する。

 加えて「自分に質問することで仕事力が向上する」と説く。例えば「先週やらなくてもよかったことは何ですか」という問いを定期的に発することで、成果に結びつかない不要な習慣を止めていくことができる。さらに空いた時間を新しい取り組みに充てられるとする。部下のいる人だけでなく、ビジネスパーソン全体が参考にできる“自分への質問”が多く掲載されている。

しつもん仕事術

しつもん仕事術
松田 充弘著
日経BP社発行
1470円(税込)