本連載では、オープンソースの大規模分散処理基盤「Hadoop」を利用している技術者向けに、数回にわたりHadoop運用の最新情報やノウハウ、活用の勘所を紹介する。
HadoopやHadoop周辺ツールは、現在も活発に開発が進んでおり、安定化に加えて高機能・多機能化も図られ、適応領域が広がりつつある。それだけにHadoopユーザーは周辺ツールや利用動向について、常にアンテナを張っておくべきであろう。
そこで、今回は2012年6月13日と14日の2日間、米国カリフォルニア州サンノゼにて開催された、Hadoop Summit2012の模様を要約して紹介する。
米ヤフー!と、米ホートンワークス(米ヤフー!のHadoop専門チームがスピンアウトしたHadoop専業ベンチャー企業。2011年6月設立)が共催する同イベントは、今回で5回目の開催となる。
2008年の第1回開催時は200人だった参加者が今回は2200人とイベント規模が急激に拡大していることは、世界中のマネジャー、エンジニアのHadoopに対する注目度の高まりの表れともいえる(写真1)。日本からも30人以上の参加が見られた。

一般セッションは7つの会場で行われた。米国シリコンバレーという土地柄か、ビジネス寄りの事例紹介セッションに加えてソフトウエア開発者によるテクニカルなセッションも多く、以下の7つのテーマに沿った発表があった。
- Analytics and BI Sessions
- Applications & Data Science Sessions
- Deployment and Operations
- Enterprise Data Architecture
- Future of Apache Hadoop
- Hadoop in Action
- Reference Architectures
大ホールではスポンサー企業によるブースが立ち並び、プロダクトの紹介やデモを行っていた(写真2)。ランチタイムやセッション間の休憩時間には参加者がこの大ホールに集まり、賑やかな雰囲気の中、活発に意見交換した。
