前回は、米アップルのマーケット「App Store」および米Googleのマーケット「Google Play」の総合ランキングに関する見方を解説した。

 総合ランキングにランクインするアプリのジャンルはある程度限定されるようになってきており、特にスマートフォンで人気の高いゲームやエンタテインメント系のアプリが上位を占める傾向が強くなりつつある。今後幅広い層にスマートフォンが普及することを考えると、この傾向はより加速していくと考えられよう。

 しかしながら、すべてのアプリ開発者がゲームを作っているわけではない。例えばビジネス系のアプリを開発している人ならば、ゲームの動向はそれほど強く意識する必要はないはずだ。そうした場合は、より細かなカテゴリに属するアプリのランキング動向をチェックするのがよい。

App Storeのカテゴリ別「トップセールス」はPC/MacのiTunesから

写真1●パソコン上の「iTunes」からは、アプリのカテゴリ別ランキングをすべて確認できる
写真1●パソコン上の「iTunes」からは、アプリのカテゴリ別ランキングをすべて確認できる
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 App Storeの場合、iPhone上から目的のカテゴリにアクセスすることで、そのカテゴリの「トップ有料」「トップ無料」のランキングをチェックできる。例えば、仕事に役立つツールの動向を知りたいのであれば、「仕事効率化」や「ビジネス」などのカテゴリを選択し、そのランキングをチェックすればよい。

 また、「ゲーム」や「Newsstand」など一部のカテゴリは、さらにより詳細なサブカテゴリに分類されているため、さらに詳しく傾向を探ることができる。

 注意したいのは、カテゴリ別の「トップセールス」を確認する場合だ。売り上げが上位のアプリ動向をチェックするには、iPhoneやiPadからではなく、PC/Macにインストールした「iTunes」から閲覧する必要がある(写真1)。

写真2●Android搭載スマートフォンはGoogle Playからカテゴリ別ランキングを確認できる
写真2●Android搭載スマートフォンはGoogle Playからカテゴリ別ランキングを確認できる
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 一方、Google Playの場合、「Playストア」の各カテゴリにアクセスすれば、そのカテゴリの「人気(有料)」「人気(無料)」「売上トップ」「人気の新着(有料)」「人気の新着(無料)」のすべてのランキングをチェックすることが可能だ(写真2)。

 なお「人気」と「人気の新着」の違いは「第1回 アプリマーケットが持つさまざまなランキングの特性を知る」で解説した。

 Google PlayとApp Storeのカテゴリ構成は異なる部分があるので、比較する際は注意したい。

 また「カスタマイズ」カテゴリのように、アプリだけでなくそのプラグインが混在するなどしており、ランキングを見ても動向を把握しづらいカテゴリが存在することも知っておいた方がよいだろう。